太陽光発電の施工店が泣いた100万円値引きさせた一括見積もり活用術

少しでも安く、太陽光発電所を設置したいけれど、めんどうな資料請求や価格交渉はちょっと・・・ 
できれば時間も労力もかけずに信頼できる依頼先と契約したいものですよね。
太陽光発電所オーナーさんの殆どは、価格交渉のため、相見積(複数社への見積もり)を請求します。施工業者である私たちは相見積もりを受ける立場上、多くの見積書を拝見して参りました。

中には明らかに大きなリスクを含む見積書もありましたが、内容を理解していなければ当然、見た目が一番安い見積書を選んでしまいます。結果的に、100万円以上追加で太陽光パネルを設置する架台の基礎補強工事を依頼されました。

重要なのは、見積もり内容の品質を保ちつつ、価格を下げてもらうこと。
そして手に入れた見積書を深く読み込み、隠れたリスクを発見し、そこから事業性を判断することです。

今回は、品質はそのまま、当社から100万円の値引きに成功したお客様の事例をご紹介いたします。
ダウンロードしてお使いいただけるチェックリストもご用意いたしました。
見積書を施工業者目線でしっかりチェックして、納得の行く太陽光発電所投資をぜひ実現させてください。

1.【成功事例】実際に見積価格マイナス100万円で契約!価格交渉までのプロセス

今回、100万円値引き交渉に成功したのは、一般企業勤務サラリーマンのTさん(仮名)。

特別な技術はなく、毎日会社員として働いている彼がどうして交渉に成功できたのでしょうか。
まずはプロフィールからご紹介いたします。

Tさんのご紹介

昼間、忙しく働くTさんは、PCを使っての情報収集から始めました。

  • 時間を取れないのでインターネットで検索
  • インターネットで見積もり請求
  • 見積書を手に入れ、友人に相談、地元施工店を知る 

1つ目の見積書を手にいれ、友人に見せたところ、1件で決めることはリスクが大きいと言われ、

地元の施工店を紹介してもらいました。2度目の見積もり依頼はオフライン。(相見積もり)

相見積もりを比べてみると、内容は大きく違っていました。

  • 価格差100万円以上!(価格は重要!)           
  • 安いものは北面架台組んで接地のハイリスク工法!

驚いたTさんは、両会社へヒアリングをしました。その結果、安全性の高い、適正価格の発電所を建設するため、100万円以上高いK社との交渉を始めることにしました。

上記の事例を踏まえ、時間的ロスを減らし、スムーズに進めるため、ここからは、100万円の値引き交渉に役立った、簡単な見積もりの取り方と交渉術をご紹介いたします。

2.理想的な値引き交渉成功への流れ

太陽光発電を取り扱う施工店は多業種にわたり、土木、建設会社から設備屋、電気屋、水道屋、ガス屋、屋根屋さんなど。これだけ多くの業種へ自ら出向いて見積請求することは大変な労力です。

そこでまずは、1,2分で簡単に複数の見積を手に入れてみましょう。

2―1 一括見積サイトを使ってみましょう

必要な情報(設置したい場所の情報(建物、土地)や周りの状況)を登録するだけで、条件に合う施工店から複数の見積書を入手することができるのが一括見積サイトです。

リスクが少なく、低価格、価格交渉にも使える複数の見積もりが手に入る方法ですが、一部のふさわしくない、悪質な業者が強制的に削除されたこともありました。

経営状況まではサイト側で判断できないことがあり、あくまでも見積もりをとる上で有効な手段として押さえておきましょう。

2-2 一括見積サイトのメリット、デメリット

メリット

  • 1,2分の作業で完了
  • 1度に複数社へ見積もり請求できる
  • 施工実績や経験年数など、一定の基準値をクリアした業者が登録している
  • 登録している全国の施工店販売価格が分かる
  • 様々なメーカーの太陽光発電システムを取り扱っている
  • 有料でweb営業しているので、手厚い対応の会社が多い

デメリット

  • 個人情報を(電話番号も)入力する
  • 登録業者の背景が見えない
  • 概算金額で提案されることもある
  • 価格重視で判断してしまいがち
  • 対応のよい業者ばかりではない
  • 交渉、契約には企業情報が十分ではない場合もある

時間を節約しながら、低価格で多様なメーカーの見積書が手に入る、一括見積もりサイトで資料請求してみる価値はあります。

さらに、こちらからいくつか条件を絞ることで、価格交渉に使いやすい見積書を入手できます。
続いて、効率よくサイトを使う方法をご紹介いたします。

2-3 一括見積サイトを効率よく使う、リクエストシート

一括見積サイトへアクセスし、見積依頼をクリック、簡単な質問形式で進めていきます。

名前や発電設備を設置したい場所の情報などを入力していくと、最後に“質問や問い合わせ”の欄が出てきます。

質問蘭グリーンエネルギーナビよりhttps://www.green-energynavi.com/

【こちらのリクエストシートを必要な分だけコピーしてお使いください】
以下のシートはプロの目線で必ずしておくべき質問事項をまとめたものです。こちらのシートをそのままペーストしていただくことで、事業計画作成時に必要となるシミュレーションやレイアウト図面といった必要書類までもれなく入手することが可能です。必要のない電話営業を避けるため、連絡方法はメールのみとしてります。

チェックシート

 

 

 

  • メールのみでご連絡ください
  • お勧めのパネルメーカー2社とその理由を教えてください
  • 施工保証は対応でしょうか
  • 見積もり時の現地調査、有無の連絡とレイアウト図面、発電量のシミュレーション希望です
  • 金融機関の紹介(銀行や信販など)はありますか?
  • 見積価格以外にかかる費用はありますか?
  • メンテナンスは対応していただけますか?また、対応でしたら契約内容を教えてください

※営業マンとの口約束によるトラブルが多いため、連絡方法を限定し、履歴を残しながら交渉するのが有効です。

2-4 実際に一括見積を請求してみましょう

一括見積もりサイトのリンク先はこちらです。実際に見積もり請求していましょう。

  • タイナビ                            https://www.tainavi.com/ (備考欄あり、リクエストシートが使えます)
  • グリーンエネルギーナビ   https://www.green-energynavi.com/(ご質問蘭あり、リクエストシートが使えます)
  • ソーラーパートナーズ    https://www.solar-partners.jp/ (備考欄なし、電話は必ずかかってきます)

見積依頼後およそ2〜3時間で、施工店より1回目の連絡があり、見積書は、その後数日〜10日ほどで届きます。
案外、簡単ですよね。
見積書を見てアタフタしない為にも、実際の見積書で確認しておきましょう。

3.【プロの解説付き】実際に使われた見積書チェックポイント!

まずは見積書に書かれている内容を見てみましょう。見慣れない書類で、わかりにくい所はじっくり解説していきます。
価格はもちろん重要!発電設備の品質向上のために、不明な個所がある場合は、直接問い合わせて確認しましょう。

見積書1.御支払条件  契約時、資材搬入時、または工事完了時に何割支払いか、確認しましょう。
2.工期 連系予定日は、あくまでも予定日です。融資を受ける場合は特に、返済開始日と連系日が離れてしまうと、自己資金の持ち出しが多くなるので注意が必要です。
3.見積有効期限 発効日より期限内の契約が必要となります (期限は交渉で変更できる場合もある)
4.パネル出力 設置する太陽光モジュール(パネル)の総出力値
公称最大出力を合計したものをkW(キロワット)で表す。
5.パワコン出力 設置するパワーコンディショナーの総出力
公称最大出力(定格出力)→規準の状態での最大出力の公称値 
http://kikakurui.com/c8/C8918-2013-01.html(JIS(日本工業標準調査会)が定めた基準での太陽光パネル1枚あたりの最大の発電量)
※認定出力→ 太陽光パネルの合計出力とパワーコンディショナーの出力のいずれか小さい方の値を申請する。
詳しくは参考資料をご覧ください。

見積り2

3-1 太陽光発電システムの基本セット

太陽光発電

太陽電池モジュール(太陽光パネル)、パワーコンディショナー、集電箱、モニターやケーブルなど。組み合わせは自由です。(経済産業省申請後、変更できない場合もあります)

集電箱一体型のパワーコンディショナーやモニター内臓型のパワーコンディショナーがあり、
国内、外問わず人気のあるメーカーにおいては通常納期に2ヶ月以上、在庫があれば数日、海外メーカーで運が悪いと半年以上かかってしますケースもあります。

見積書内容の太陽光発電システムを“一式”でまとめられている場合は、ヒアリングの必要があります。
特に、工事費までまとめられている場合は特に下請け工事が予想されます。
それぞれの施工店に自社施工かどうか、また、詳細な太陽光発電システムの内容について問い合わせてみることをお勧めします。

見積り3-1
6.太陽電池モジュール           太陽光パネルのメーカー名、一枚あたりの出力がどのくらいか、保証期間についても確認が必要。発電量に直結します。
7.パワーコンディショナー   単相、三相とあり、機械に応じて電線の太さや電力メーターも変わります。発電した電気を交流に変換する機械。売電量を左右する重要な機械なので価格だけできめることはお勧めできません。特に、過積載を検討している場合はメーカーや保障内容を厳選する必要があります。

2 見落とされやすい基礎と架台工事

架台の画像

土地や建物に合った発電所を設計(レイアウト)し、基礎工事、その上に、台風や大雨にも備えられる強度のある安全な架台を設置します。

コンクリート基礎は高額ですが、耐用年数が長く、強度も桁違いです。また、土地に応じてスクリュー杭を使うことも選択できます。
工期が短縮でき、仕入れ額と工事費の両方で経費を削減できます。

見積書3-2

8.架台 アルミ架台が一般的です。地面からの高さや配列(レイアウト)はコストと発電量に直結します。レイアウト図面は、必ず資料請求しましょう。(3-2発電所のレイアウト図面を見るポイントへアンカーをとばす)
 9.角度  50kwほどの発電所で限られた土地を有効活用するには10度がおススメです。土地に余裕があり、影の影響をそれほどかんがえなくてもよい場合や豪雪地帯は、20度以上で設置しましょう。
太陽光発電の投資効率を上げる設計
http://taiyou-hatsuden.jp/complete-investment-manual-with-excel-seat-that-doubles-the-efficiency-of-solar-power-generation-300#i-5

10.スクリュー杭  長さは1600mmが一般的ですが、土地や高低差にあわせて3000mmまで選べます。また、羽と呼ばれるスクリュー部分も、10mmから20mmと条件に合わせて使い分けられます。選ぶ基準は、十分な引き抜き強度がとれること。1本あたりの杭で最低800kgが必要となります。
特に、砂地や畑に設置する場合には、表面がやわらかく注意が必要です。スクリュー杭を使用する場合には、よく相談することをお勧めします。
 15.スクリュー施工  施工は、専門業者に外注するか、建設業許可(とび・土工)が必要です。専門業者に外注することもできます。事業者は罰せられることはありませんが、信頼性を担保するためにあらかじめ、工事店がどのような資格があるかを確認しておきましょう。 
18.整地        見積書から抜けている場合があります。項目がない場合は依頼先に問い合わせましょう。 
コストは、条件によって様々ですが、次のようなデータがあります。50kW未満の場合は、整地の必要がほとんどないケースが多いです。

造成費表http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/data/pdf/20161219002_01.pdf

3 太陽光発電の要、電気工事

 

電気工事工の画像

電気工事は、電柱を建て、送電線へつなぐ引込工事や、パネルとパワーコンディショナーの接続をする配線や設定をします。

売電先(電力会社)立会いの下、売電開始時には系統連系という作業を行います。売電前の総チェックも電気工事店の仕事です。

専門性の高い分野ですので、10件以上の施工実績のある施工店にお願いすることをおすすめします。電力会社又は通信会社が所有する電柱(連系柱)と、太陽光発電システムのためだけに設置する構内柱があります。構内柱は実費で購入し、建柱する必要があります。

見積書からは、単価が比較しにくくいのですが、細かい部分までチェックする必要があります。例えば、電線の選択を違えてしまうと1本の選択ミスにより、毎年1%の売電量をロスしてしまい、20年間のトータルではなんと! 100万円も売電価格を損してしまう可能性もあります。

一般的に低圧パワコン値50kW未満の発電設備は、60sq〜150sqのケーブルを選ぶことをお勧めします。

敷地内の電柱は移動してもらえることがある

太陽光発電所には、必ず敷地内に電柱(又はポール)を建てます。そしてこの電柱によって出来る影は、売電収入を低下させる要因になります。電柱は、出来るだけ影の影響が出ない北側に建てましょう。
電柱の位地は電力会社との協議により自分で場所を選ぶことが出来ます。あらかじめ電柱が立っている場合でも、気になる場所に電柱がある場合には、電力申請先に相談しましょう。

また、近隣に不要な建物や木など影になるものがある時も、撤去や伐採できないか相談してみましょう。
立地的にどうしても影の影響を受けてしまう際は、パワーオプティマイザーを利用すると影の影響を最小限にする事が出来ます。

11.売電用メーター 売電先との連携に必要となります。近年はスマートメーターの導入が増えています。電力会社によっては、その日の売電量を家のパソコンからチェックできるシステムになっています。
12.引き込みポール工事 電力会社の電柱(コンクリート柱など)から敷地内へ電線を引き込む工事です。
13.引込幹線ケーブル 太さや長さによって金額が変わります。不明な場合は、電気工事業者の判断理由を聞きましょう。
14.出力幹線ケーブル 発電した電気を電力会社へ売電するメーターまで繋ぐ重要なケーブルです。こちらも太さや長さによって金額が変わります。
16.電力量監視システム 毎日の売電を、ほぼリアルタイムでチェックすることができるこちらのシステム、不具合やトラブルで売電が停止した時や一時的に発電量が低下した場合にはメール等の警報で知らせてくれます。

3−4 回答が返ってくるまで分からない!工事負担金

電力会社への申請受理後、申請者へ工事負担金の請求が届きます。

基本的に1か月以内に支払わなければいけないこの負担金の金額は、設置する場所と周りの環境によって大きく変わってきます。私の知る限り、一番少額だったケースは¥13,000.-ほど。
多い場合は数百万円の請求書が届いたというケースもありました。設置する場所の周りで、昼間に(ちょうど発電する時間帯)多く電気を使用する場所があると、好条件です。(ショッピングモールや工場など)

見積書3-4
17.申請費    系統連系先への申請費用は申請手数料です。
18.工事負担金 系統連系費用は、まわりの電力事情や、送電網の環境により、大きく金額がかわってきます。特に、電柱のない地域に太陽光発電をお考えの場合は、大きな負担金が予測されますのでご注意ください。

3−5 設置が義務化されたフェンス工事

2017年4月より、野立ての(土地にそのまま設置する)太陽光発電所にはフェンスの設置が義務化されました。
農地で行う太陽光発電(シェアリング)にも、作業に影響のない範囲で設置します。これから発注するというオーナーさんも案外いらっしゃいます。

安くて、質の悪いものを選ぶと、しなって変形することがあり、また高く設置しすぎて影がかかり、発電量にも影響してしまいます。
設置するときには、業者へ委託するか、または分離発注を積極的に受けている業者からの購入をお勧めします。

4. 見積書を入手したらまずチェックシート!選び方のコツ5つ

見積書が手に入ったら、内容を確認できるチェックシートを使ってみましょう。

太陽光発電の見積書は、長く分かりにくいです。3〜4枚に渡って細かく明記されます。しかし、抜け落ちているものがあると、後で数十万円単位の出費に繋がるケースも。

また、良心的でない施工店が、見積価格を安く見せるために、わざと項目を抜くこともあります。
そんな落とし穴にはまらないためにも、まずは選び方のコツを見ておきましょう。

選び方のコツ

  1. 見積書1件につきチェックシート1枚記入する
  2. kW単価を計算し、相見積もりと相場価格とを比べる
  3. 提案内容(システム)が違った場合、太陽光パネルをまず選ぶ
  4. 手残りか利回り優先かを選ぶ
  5. 価格交渉先を選ぶ

4-1 5分でチェック!ダウンロードして使うリスト付き

こちらのチェックリストを使い、工事項目の漏れはないか、不明な点はないか確認してみましょう。

チェックリスト
エクセルシートのダウンロードはこちら
http://taiyou-hatsuden.jp/wp-content/uploads/2017/05/checklist-sheet.xlsx

気になる項目はありませんでしたか?
概算の見積書や、基礎工事別途のものも少なくありません。チェックの入らなかった項目に関しては、見積もり業者へヒアリングの必要があります。

慎重に検討していきましょう。

 次に、価格をチェックします。ただ安いものだけの物を選ぶと、リスクが増えます。
逆に発電量効率の良い、信頼性の高いパネルだからと言って、融資をうけられないほど大きな金額では事業自体が成り立ちません。

価格、発電量、信頼性そして事業性の観点から総合的に判断しましょう。

4−2 投資効率を確かめましょう

手に入れた見積書は、適正価格でしょうか。
内容がわかったところで、次は価格について見ていきます。価格が高額で、見慣れない見積書を比べるのは、簡単ではありません。

そこで、まずは、一番簡単に価格を比べられる方法から見ていきましょう。

4−2−1 kW単価でシンプルに比べる

一目で比べる規準として“kW単価”が使われます。各施工店が独自プランでご提案するため、内容(パネルの出力やパワコンの出力)が大きくかわってくることがあります。比べにくい見積書の提案内容を一律kW単位でシンプルに比べることができます。

*kW単価とは

見積価格の1kwあたりいくらで設置できるかという基準の単価

基本的には見積書にのっているすべての税込価格から計算します。あまりに金額が大きくて、分かりにくい場合や細かく工種ごと判断したい時には、システム費用、運転維持費用、土地造成費用、接続費用など細かく分類して比較することもあります。

*経済産業省HPの調達価格算定委員会 議事録参照                       
 http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/data/20161219002.html

kW単価の計算方法

単価計算方法

例)見積価格が¥24,200,000.-太陽光パネルの総発電量が71.82kWの場合の1kWあたりの費用

kW単価の計算方法

4−2−2 相場価格と見積価格をkW単価で比べる

H24年度より毎年、政府から発表される太陽光発電設備の導入価格を追ってグラフにしました。価格は「kW単価」で比べられています。産業用発電設備と呼ばれる10kW以上の発電所で、電力をすべて売電するシステムを対象としたデータから作成しました。

お手持ちの見積価格をグラフに当てはめてみましょう。

システム費用の推移
http://www.sbenergy.co.jp/set/data/ja/business/examination/pdf/report_20160426.pdf

Blue 想定値(条件が良く、費用が最低限で済んだ場合の価格)
Orange 通年平均(年間を通して設置した発電所の平均的な価格)

BlueOrangeの間にあなたの見積価格がある場合は、相場の範囲内でしょう。

※すべてが同じ条件で施工できる土地や建物ではなく、整地、引込み柱などで金額が大きく変わることもあります。

kw単価は判断材料の一つです。利幅を最大にするためには細かいチェックももちろん必要です。
例えば、架台はレイアウトや施工性、強度に応じて価格が簡単に数十万円変わります。
同じように基礎工事はコンクリート工法の方が比較的高価といわれますが、基礎のサイズや、埋める深さに応じて様々です。
風の影響や耐久性(塩害)、メンテナンス性を考えその土地に最適なものが選ばれているか、施工店にといあわせてみましょう。

グラフの通り、価格はぐっと下がり、5年前の約2/3の初期投資で事業が始められるようになりました。
しかし、この現状を見積価格に反映できている施工店ばかりではありません。残念ですが、5年前から変わらない施工業者の見積書も拝見しました。(意図しているのかは不明)

実際に、2016年12月時点、ご近所のホームセンターで提示された価格は、50万円/kWでした。H24年度以前の相場価格ですね。

4−3 太陽光パネルの選び方

見積価格の内訳

見積価格の内訳(参考)をご覧ください。
価格全体の約36%は太陽光パネル代金でした。大きな割合を占めるパネルは、どんな観点から選んだら良いのでしょうか。

4−3−1 発電量からパネルを評価する方法

1年間通して、高い発電水準を保つパネルとはどんなパネルでしょうか。
こちらは2016年1月から1年間、太陽光発電設備1kWあたりの発電量を比べたグラフです。

発電設備の設置年度、設備容量など条件が違うためこのグラフだけで判断することは難しいですが、世界各国のパネルを実際に設置し、研究している興味深いデータをご紹介します。

Desert_knowledge_Australiaグラフ

http://dkasolarcentre.com.au/locations/alice-springs/graphs
Solar Centre DESERT KNOWLEDGE AUSTRALIA

 

4-3-2 信頼性からパネルを評価する方法

毎年、Bloomberg New Energy  Finance(BNEF)より、世界で最もバンカビリティの高い太陽光パネルメーカーの発表があります。

Bankability(バンカビリティ)とは、その事業に融資する可能性を指す金融用語。バンカブル(融資できる)とも言われます。
具体的には、大きなプロジェクトを成功させていることや、出荷量、経営状況によって審査されます。
金融機関からの融資をご検討されている場合は、単刀直入に、バンカビリティ(bankability)について伺ってみることも有効です。

私も初めて取引する金融機関とは、発電設備に関する試算方法や、パネルメーカーに対する考え方をお聞きしてからプランを組立てます。
提案されたパネルメーカーは、信用性が高いかどうか、また、どこを使ったらいいのか迷ってしまった場合には、金融機関と施工店、両者へヒアリングしてみましょう。

4−4 利回りor手残り?事業性で比べましょう

事業性を判断する発電量のシミュレーションを使って入金予想額を見てきましょう。

もし、まだ手に入れていない場合には、パネルメーカー発行の発電シミュレーションをご請求ください。
こちらは、金融機関からの融資を受けられる際に事業計画の証明書の1つとして、添付することもできます。

 こちらが2016年に頂いた、実際シミュレーションです。

PVシミュレーション

年間想定発電量から20年間の総売電収入予測をしてみましょう

予想売電価格
※劣化率を考慮する必要がありますので、リンク先を参考にしてください。

売電収入から年間のメンテナンス経費、税金や消耗品の取替えによるコストを差し引けば、事業計画を作成することもできます。

融資を受けて事業を始める場合、総合的に表面利回りで判断するか、また売電収入額と支出を照らし合わせ、現金の手残りを重視する方法もあります。こちらの融資先へ提出できる事業計画書の作成について細かく説明しているサイトをチェックしてみてください。
審査は怖くない!お金の借り方

4―5 地元施工店も比べて選びましょう

太陽光発電のパネルを選んだら、次は地元施行店を検索してみましょう。

一括見積サイトで見積もり請求した施工店に決め、そのまま交渉へ進むのもいいですが、一度、地元の電気工事店とお話して比べてみてはいかがでしょう。

太陽光先進国のドイツでは、多く施工店が倒産に追い込まれる中、現在、メンテナンスや補修で活躍しているのは、地元の電気工事店です。
地域に根付き、積み重ねがあるからこそできるサービスを展開し、日本でも、これから同じことが起こるのではと言われています。実績のある地元施工店は生き延びて行くのです。

 まずはiタウンページで検索、連絡してみましょう。

すでに、比較できる見積もりはありますし、相場価格も把握しています。交渉の準備はバッチリです。

タウンページ
https://itp.ne.jp/?rf=1

5. 施工店の裏事情をついた交渉術

サラリーマン

5-1 【成功事例】.実際に見積価格マイナス100万円で契約!価格交渉のコツ (続)

価格交渉を考えたTさんは次のような作戦に出ました。

作成1 
一括見積サイトでもらった見積書を使って交渉する

太陽光発電初心者のTさんが工事内容や金額のことお話したところで、相手はプロです。かならず違った視点で指されてしまいます。

そこでTさんは潔くA社の見積書を提示したのです。そして、なぜK社に依頼するか、その理由も添えられていました。

ご紹介してくださった方との関係もあり、安全性重視の設計とメンテナンスも対応していただけるところが大変気に入りました。
K社さんに是非お願いしたいのですが、金額的に厳しいのです。もう少しだけ歩み寄っていただけませんでしょうか。“

 

お客様からこんなラブコールを頂いて嬉しくない業者はありません。
最初から契約したい業者を絞り、なぜそこにお願いするのか明確な理由をもって交渉することをおすすめします。

Tさんの例以外にも、条件しだいで交渉できる可能性のあるものをいくつかあげてみました。

作成2               
動きだすなら初夏から秋!オフシーズンを狙って交渉する

タイトスケジュールは割高になる傾向があります。Tさんは、はじめから施工は急いでおりません。そちらのご都合で結構ですと一貫してお話しされていました。

業者にとって現場は1つとは限りません。建設業のピークは一般的に年度末や決算前月です。
ここをさけて施工するためには、売電を開始予定より6か月ほど前には見積もり請求をはじめましょう。

実際の工程表をもとに確認してみましょう。
工程表1

契約から着工 約2~3か月 土地の測量や電力会社、経産省への申請
造成工事 3日~2週間 造成の必要のない箇所もあります
基礎、
架台工事
1~2週間 工法により工程は様々
パネル設置、
電気設備工事
1~2週間 太陽光発電システムの設置工事
配線工事、連系工事

施工店にとって1番良い時期に連系日を選べるよう、年度末などの繁忙期をさけましょう。

会社によって違いますが、一般的に建設業は4月~6月が動きやすい時期と言われています。
秋ごろから動き始めて、3か月以内に契約。この時期に工事ができることはお互いにメリットがありますね。

作戦3               
1人よりみんなで、まとめて契約交渉

価格の交渉はお1人ではなく、複数ではじめられる方が有利です。Tさんの場合、ご紹介頂いた方との関連や、Tさん自身も数件持ちたいと、始めからまとめて交渉されていました。

  • 輸送費→システムや部材の仕入れは同時に複数の現場資材を取り寄せると割安になります
  • 工事やメンテナンス→近くの現場なら重機を使う作業の時に一度でかりられ、賃料が安く済みます。
  • ご紹介→お友達をご紹介していただけることは、施工店にとって大変光栄なことです。ご紹介料として交渉することもいいですね。

変化の大きい2017年以降の再エネ事業は、知恵と力を合わせ助け合うことが必要です。

太陽光発電を取り扱う業者が減る中で、発電所オーナーさんが自ら足で情報を入手できる状況をつくり、相談できる仲間を見つけられたら心強いですね。オーナーさん仲間で定期的に集まり、情報交換できるサイトを利用してみてください。

太陽光発電ムラ facebookページ
価格.com
Yahoo掲示板

6. まとめ

一括見積サイトを利用し、数分の作業で複数の見積もりを手に入れ交渉まで繋げることがいちばんの近道です。
ご自分で見つけた基準価格、契約までの時間の余裕、そしてこの交渉術を持ってぜひ挑戦してみてください。

参考資料

※発電設備の認定出力について(設備認定)

太陽電池(パネル)の総出力=発電設備の認定出力とは限りません。
特に、追加で過積載をお考えでしたら、太陽電池(パネル)出力値を認定出力にしないでください。
(パワコンの出力値をパネルの出力値より小さく設計する必要があります)

発電設備の認定出力とは、
太陽電池(パネル)出力値とパワーコンディショナの出力値を比べた、小さい方の値です。

下の図をご覧ください。
1台のパワーコンディショナに1本の線が配線されています。
本来は、回路数に応じて複数の線の先にパネルがつながります。
太陽電池(パネル)をあらかじめ設計した枚数直列結び、パワーコンディショナへ路配線します。
系統1→パネル出力5.0kWが小さい
系統2→パワーコンディショナの出力4.0kWが小さい
系統3→パワーコンディショナの出力5.0kWが小さい
よって、こちらの発電設備の認定出力は、14kWとなります。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。
経済産業省 資源エネルギー庁 なっとく再生エネルギー

経済産業省設備容量