太陽光発電の売電収入って、年間いくらくらいなんだろう?
自分で、計算できるのかな?
もしできるなら、自分で計算してみたい!
太陽光発電所を所有しようと検討される方は、年間の売電収入はとても気になりますね。
このような方のために、今回は、ご自分で簡単に売電収入を計算する方法を教えます。
また、売電収入を増やすための施策を説明します。
実際に計算通りに発電しているか不安な方のために、自社で所有している発電所の発電量を例に売電前にシミュレーションした金額と比較します。
売電価格も下がってきていてもう儲からないと思っている方も多いですが、設置費用が下がり、ノウハウがたまってきたため、利回りは10%以上確保することができます!
副業または、投資として太陽光発電をお考えの方!こちらの記事を参考にして、太陽光発電への投資を検討しましょう!
目次
1 こうすれば簡単に売電収入が計算できる
太陽光発電所を購入しようとする際に大事になってくるのが、年間の売電収入がいくらになるか?ということです。
そのために、購入前には必ずシミュレーションを行い、年間の売電収入を把握する必要があります。
1-1 売電収入の計算方法
2012年から始まった固定買取制度ですが、太陽光発電所の場合は基本20年間固定価格で買い取ってもらえることになります。
若干その年の天候に左右されますが、シミュレーションした年間の売電収入が20年間続くということになります。
売電収入の計算方法は、非常に簡単で以下の計算式で出すことができます。
●売電収入の計算式
売電収入 = 売電単価 × 発電量(kWh)
売電価格は、経産省と電力会社に申請した年度で決まります。
●各年度の売電価格
2019年度単価で、100kWの太陽光発電所を購入した場合
14円×110,000kWh =1,540,000円(税抜)
年間154万円ほどの売電収入が入ってくる計算になります。
このように、年度の売電単価と発電量(kWh)が分かれば簡単に計算することができます。
では、発電量(kWh)は、どのようにすれば分かるかですが、だれでもできる簡易的な方法をお伝えしていきます。
1-2 簡易的な方法!10秒で売電収入を計算する方法
太陽光パネルの合計容量が分かればすぐに算出できる、非常に簡単な計算方法です。
太陽光パネルの合計容量(kWh) × 1100(kWh/年) × 売電単価(税抜)
=初年度年間売電収入(税抜)
先ほどと同様に、100kWの太陽光パネルの場合
100 × 1100 × 14 =1,540,000円(税抜)
とすぐに計算することができます。
簡易的な方法ですが、大体シミュレーションと比較してもほとんど同じ金額になります。
次は、実際に気象データーを使用した自分でもできるシミュレーションを説明していきます。
1-3 誰でもできる、気象データーを使った簡単シミュレーション
NEDOは、全国837か所における約30年分の日射量データーを蓄積しているので、信頼できます。
NEDOの日射量データーを使用すれば、さらにシミュレーションの精度が高くなります。
まずは最初にNEDOの日射量データベースのページを開いて下さい。
http://app0.infoc.nedo.go.jp/metpv/metpv.html
太陽光発電所設置予定カ所の日射量を知る方法は、こちらを参考にして実施してください。
では、上記の記事にならって平均日射量を算出してみましょう。
私の好きな、天橋立がある京都宮津市を例に計算してみると
NEDOのシステムでは、条件を選択すれば、簡単に1日の平均日射量が表示されます。
京都宮津市の平均日射量は、3.45kWh/㎡となります。
1年間の発電量は、電卓で簡単に計算することができます。
1年間の発電量=平均日射量✕365(日)✕太陽光パネルの容量(kW)✕0.8(ロス率20%)
上記の式に、先ほどの平均日射量と、100kWの太陽光パネルを設置したと仮定し計算してみると
1年間の発電量=3.45(日射量)✕365(日)✕100(kW)✕0.8(ロス率20%)
=100,740kWh
1年間の売電収入=100,740(kWh)✕14(円/kWh)
=1,410,360円(税抜)
こちらの方法では、先ほどより具体的な発電量と売電収入がでてきます。
日射量は、各地によって異なるので、ぜひこの方法で売電収入を計算することをお勧めいたします。
1-4 販売店にシミュレーションを依頼する方法
発電シミュレーションは、太陽光関連の部材を販売している会社や、施工会社に依頼すれば、無償でシミュレーションしてもらえます。
インターネットでも簡単に依頼することができるので、ぜひ頼んでみてください。
●太陽光発電ムラ市場
https://ichiba.solar-club.jp/
2 売電価格が下がってきているのに利益はでるの?
売電収入の計算方法は、1章で説明しました。
簡単な方法で試算することが可能です。
ここまで読んで、売電収入については十分わかったが、太陽光発電所を購入して本当に利益がでるのか?という疑問があります。
この章では、どれくらいの利益を見込めるか解説していきます。
2-1 2018年度の利回りは10%を超えている
太陽光発電所を購入しようとする場合、自分で土地を探し、業者に頼み設置してもらうという方法と、土地付きの発電所を購入するという2パターンがあります。
土地を持っておられない方は、土地付きの分譲案件を探されたほうが、すぐに購入することができます。
分譲案件で購入された場合でも、年間10%以上の利回りが期待できる商品がほとんどです。
例えば
【18円】群馬県渋川市赤城町(A5) 99.0kW 2,230万円(税込)土地付き分譲太陽光発電
【物件所在地】 :群馬県渋川市赤城町(A5)
【販売価格】 :2,230万円(税込)
【売電単価】 :18円
【システム容量】 :99.0kW
【想定投資表面利回り】:10.15%
(年間想定売電収入 ÷ 販売価格 × 100)
といったように、販売価格の10%以上の利益を毎年期待できる商品をすぐに探すことができます。
大変人気のある案件です。売れてしまう可能性もありますので、他の案件情報はこちらを参照してください。
https://ichiba.solar-club.jp/products/list.php?category_id=7
すべて自費で購入した場合は、売電収入がすべて自分の利益になります。しかし大きな買い物なので、ほとんどの方は、銀行、政策金融公庫などからの融資を取得して購入されます。
いくら融資を得るかによって、月々の返済額が決まり、手持ちの利益もいくらになるか見えてきます。
その辺は、こちらの記事に詳しく書いてあるので、読んで試算してみてください。
2-2 過積載で売電収入を増やすことができる
売電単価が下がってきて、売電収入を増やすために最近では、主流になってきたのが、過積載と呼ばれる手法です。
「過積載」というのはパワーコンディショナーに接続する太陽光パネルを意図的に増やす手法です。
例えば49.5kWのパワコン(9.9kW5台)に75kW(300Wパネル250枚)のパネルを接続するような形です。
同じ場所に50.88kW、95.4kWの太陽光発電システムを設置した場合を比べてみると
50.88kWの太陽光発電システム → 60,966kWh
95.4kWの太陽光発電システム → 111,704 kWh
これだけ意図的に太陽光パネルを増やすことによって、売電収入をアップさせることができます。
これが、「過積載」です。
2-3 増設禁止の改正FIT法対策
2017年8月に太陽光パネルの増設(過積載)を制限する省令の改正が施工されました。
これまでは、太陽光パネルが廃版になった場合、同じメーカーであれば後継機の高出力の太陽光パネルで変更申請を行うことが可能でした。
また、2016年8月以降に新規で経産省に申請した場合であれば、太陽光パネルのメーカー変更は自由に実施することができます。
このような理由から、申請前に、現行の最新の太陽光パネルの出力で再申請を行い、申請が通った後、太陽光発電所を作る人がほとんどでした。
つまり、これまでは
変更前 → 250Wのパネル360枚で申請 合計90.0kW
変更後 → 285Wのパネル360枚で申請 合計102.6kW
12.6kWの容量増加なども簡単に可能でした。
しかし、2017年8月以降では
パネル合計出力を変更する際は、以下の範囲内でないと売電単価が変更される(その年の売電単価に下げられる)
増設の場合・・・「3kW未満かつ3%未満」の範囲
減設の場合・・・「20%未満」の範囲
というように、ルールが変更されました。
先ほどの250Wのパネルの例でいうと
250Wの3%なので、257.5Wまでの太陽光パネルであれば変更可能ということになります。
しかし、そのような太陽光パネルはないので、255Wの太陽光パネルを選ぶか、合計90.0kWの3%にあたる
92.7kW以内に抑えるようにしなければなりません。
たとえば、メーカでは、285W未満の太陽光パネルしか製造していないとした場合、増加分を3%に抑えるためには以下のように枚数を減らして再申請する必要がでてきます。
285W ×325 = 92.6kW
今まであれば、102.6kWまで申請できたのに、、、残念。
そう思われるでしょう。
そんな時の対策として、両面発電受光型(バイフェンシャル)のパネルを使用すれば、メーカーの定格出力より、多い時で30%増の発電量を稼ぐことが可能です。
経産省に申請する際は、メーカーの定格で申請するので、30%増のことは考慮しなくても問題なく通ります。
・両面発電受光型(バイフェンシャル)のパネルを使用する
最近注目されだした太陽光パネルが、両面発電受光型パネルです。文字通り、両面で光を受け発電できる太陽光パネルです。
(「HIT」 両面発電タイプ HITダブル)
積雪地帯でも、上記図のように垂直に設置すれば、通常に設置した場合と同様の発電量を稼ぐことができるといわれています。
また、雪の降らない場所でも、地面に光を反射させる白い石や、白いシートなどを敷くことで、裏面でも発電することができ、通常の表面+裏面両方の発電で発電量を稼ぐことができます。
このような工夫をしてみるのも、いいかもしれませんね。
2-4 2022年度おススメの過積載セット
https://ichiba.solar-club.jp/products/detail.php?product_id=852
【参考価格】995万円(税抜)
両面パネル121.5kWの過積載セットになります。
防草シートとして白色のシートを敷くことで、さらに発電量の増量を見込むことができます。
【パネル】
ロンジ両面 LR4-72HBD-450M 270枚
【パワコン】
HUAWEI SUN2000-4 .95KTL-NHL2 10台
HUAWEI SmartLogger3000A 1台
【ケーブル】
HCV3.5SQ 40m ケーブル 30個
【架台】
アルミ架台
茨城県でシミュレーションした場合
年間発電量予測:120,525kWh
1年間の売電収入=120,525k(kWh)✕14(円/kWh)
=1,707,693円(税込)
・施工費
121.5kWの場合、相場として
400~450万円(税込)
になります。
施工費と部材費の合計を試算すると
施工費 + 部材費 = 995万円 + 450万 =1395万円(税込)
で、さらに表面利回りを試算すると
・利回り
表面利回り= 1,707,693円(税込) ÷ 13,950,000円(税込)× 100
= 12.24%
このように、計算をすると、2019年度の14円/KWの売電単価でも利回りを10%以上確保することが可能ということが分かってきます。
3 2018年度(最新版)実際の売電収入&シミュレーションとの比較
1章では、太陽光発電所を購入する前に必ず、シミュレーションすることをお伝えしました。
ここで、本当にシミュレーション通りに発電するの?という疑問を持たれる方が多いでしょう。
今回は、自社保有の発電所を例にあげ、シミュレーションと実際の発電量を比較します。
また、年間売電金額も隠すことなくお伝えしていきます。
3-1 実際の発電量とシミュレーションを比較してみましょう
それでは、実際に現在稼働中の当社発電所を参考に、2018年1年間の発電量とシミュレーション値を比較してみましょう。
●当社所有の鳥取県太陽光発電所
パネルの出力 : 34.16kW
パワコンの出力 : 29.7kW
容量が、小さい発電所ですが、シミュレーション値より若干低くなりましたが、それでもほぼシミュレーション通りの結果となりました。
ちなみに前年の2017年度は、36,822kWh実発電量があり、年間1,000kWhほど高くなるという結果です。
昨年の冬は雪などの影響で、発電量が少なくなりましたが、6、7月は天候もよく、シミュレーションよりも大幅に発電量が増えました。
各月で比較すると実電量が、シミュレーションより悪くなる月もありますが、年間を通してみると、シミュレーションに近くなるか、それより発電量が多くなるということがほとんどです。
●当社所有の兵庫県太陽光発電所
パネルの出力 : 82.88kW
パワコンの出力 : 49.5kW
こちらは過積載の発電所ですが、シミュレーション値より、実発電量が年間5,000kWhほど高くなるという結果になりました。
12月は、シミュレーションよりも1,400kWhほど発電量が少なくなっていますが、それでも年間を通してみると、他の月は、ほぼシミュレーションよりも発電量が多くなっています。
2つの発電所を比較しましたが、他の発電所でも悪くても、シミュレーション通りとなるか、シミュレーションより多く発電する発電所がほとんどです。
このようにシミュレーション値は、かなり精度が高いといえます。購入前にご検討される場合は、必ずシミュレーションしましょう。
また、業者によっては、シミュレーションの発電量をよく見せようとする場合がありますので、一度はご自分で簡易的にシミュレーションされることをお勧めします。
シミュレーションのご依頼は、以下のムラ市場までお気軽にご連絡ください。
3-2 これが太陽光発電所の実際の売電収支
●当社所有の鳥取県太陽光発電所の売電収入公開
パネルの出力 : 34.16kW
パワコンの出力 : 29.7kW
2016年に連系し、3年程経過しています。単価は、29円なので発電量が少なくても、年間100万円以上の売電収入を得ることができます。
●当社所有の兵庫県太陽光発電所の売電収入
パネルの出力 : 82.88kW
パワコンの出力 : 49.5kW
2016年に連系し、3年程経過しています。単価は、32円です。過積載でしかも、兵庫県の天候が思っていたよりもよく、年間330万円の売電収入を得ることができました。
年々、こちらの売電単価が下がってきていますので、申請される場合は早めに経産省、電力会社に申請されることをお勧めします。
4 太陽光の売電収入は確定申告が必要?
太陽光の売電収入は、確定申告が必要かどうか、皆様が気にされるところです。
この章では、それらについて解説していきます。
4-1 いくらの売電収入から確定申告が必要なの?
サラリーマンでも、太陽光発電所を所有されている方は沢山いらっしゃいます。そんな方のために、いくらから確定申告が必要かお伝えします。
結論を言うと主たる給与以外の所得が20万円を超えている場合、確定申告が必要になります。
売電収入から、経費を差し引いた金額が、所得となります。
太陽光発電の場合、売電金額から減価償却費、維持管理費、土地賃借費、支払い利息などを差し引いた事業利益が所得となります。
確定申告の申請方法や、内容に関してもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照してください。
5 まとめ
売電収入の計算方法や、シミュレーションが実際の発電量と比較しても精度が高いということを理解していただけたのではないでしょうか。
副業または、投資として太陽光発電をお考えの方、ぜひ検討してみてください。
そして、一緒に日本の太陽光発電所を増やしていきましょう。
もし、わからないことがあれば、以下のグループに参加されるか、または「太陽光発電ムラ市場」にお気軽にお問い合わせください!
太陽光発電ムラ市場では、可能な限り、お客様の要望にもお答えいたします。ご要望がございましたらお気軽にご連絡ください。
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