太陽光発電所の設置を検討されているあなた!設置前、設置後にはどのようなトラブルがあるか事前に知りたいですね。よく分かります。
また、設置後に何かトラブルが無いか気になって眠ることができない夜もあるでしょう。不安ですね。
近年では、太陽光発電所によるトラブルがテレビ、インターネットで話題になってきています。それだけ太陽光発電所が普及していたということですね。
ただ、今まではいい加減な施工会社が設置したものも多くあり、それがトラブルの原因となっていました。
今まで、どんなトラブルがあったか紹介し、かつトラブルを回避するための方法を伝授します。
また、契約前~契約後~1年後など時期により起きやすいトラブルを図にしましたので参考にしてトラブルを事前に回避、または起こっても問題ないように対策しましょう。
トラブルを回避する方法を知ればリスクの少ない非常に魅力的な投資対象になります!
不動産で例えるなら、空室の少ないマンションに投資することと同じくらい魅力的です!
また、トラブルに関してきっちり対策をすれば、設置後には、不安もなく、夜も安心して快眠することができます!
それでは、トラブルと回避方法について解説していきます!
目次
1 太陽光発電所設置前のトラブルと回避方法
太陽光発電業界は、東北大震災後の2012年から固定買取制度が実施され、それに伴って太陽光バブルとも呼ばれるほど、多くの業者が参入してきました。
また、売り手も買い手も市場が十分に成熟してため、情報を十分に持っていないことが多いです。
そういった状況もあり、契約金を払った後に施工業者が潰れてしまう、詐欺にあってしまうなど設置前のトラブルが多くなっています。
そのなかでもまずは、増えてきている詐欺によるトラブルをご紹介します。
1-1 詐欺によるトラブル
太陽光発電所における詐欺の特徴として大きく分けると2つのパターンがございます。
① 太陽光発電シミュレーションを水増しして、収入を多く見せ高額な設置費用を請求する。
② 完全に架空の投資案件を提案する。
それぞれどのような詐欺か説明します。
① 実際に案件は存在するが、計画倒産する
実際に案件は存在しますが、契約し契約金を支払った後に、計画的に会社を倒産させてしまうケースがあります。
実際に案件があるだけに詐欺かどうかは見分けづらいですが、しっかりと調査すれば怪しい業者かそうでない業者かを判別することが出来ます。
② 完全に架空の投資案件を提案する
①との違いは、案件が無いという事です。インターネットで架空の高利回り太陽光発電所分譲案件を提示して、契約金をだまし取るケースがあります。
実際にインターネットで架空の太陽光発電所分譲案件を提示して、オフラインで説明会を開催した業者いました。集まった人々にリスクはないことを説明し先着20名とうたいながら少なくともその倍以上の人々から手付金200万円を受け取り多くの人が騙されたということがありました。
詐欺にあった方が集団訴訟を起こしましたが、こういった詐欺の場合は、立証が難しいため敗訴し結局手付金の200万円は返金されていない状況です。
警察に駆け込んでもこの手の詐欺は立証が難しいため、現在(2017年6月)でも、この業者は社長を別人に変えたりしながら逃げ続けています。
このような詐欺に引っ掛からないためには、業者を見極める必要があります。
対策1 インターネットで業者を検索し、怪しい噂がないか確認する
インターネットで、会社名や社長名で検索してみて、怪しいうわさが無いか確認してみてください。Yhooの掲示板や、価格ドットコム、FBグループ(太陽光発電ムラ)などを検索してみて少しでも、怪しい噂があれば、そこから購入することはやめましょう。
対策2 法人として登記しているか確認する
実際に会社が存在しているのか、公表している情報と差異がないか、法人名や株主、事業内容や所在が頻繁に変わっていないかを確認するだけでもリスクを大幅に軽減する事が出来ます。
調査には335円のお金が必要です。
多くの方は、何千万円も出して太陽光発電所を購入されます。何千万円も出して倒産や騙されることを考えれば、335円払って調べた方が安心でお得です。ぜひ購入前に調べて、信用できる会社か判断しましょう。
対策3 帝国データバンクで与信調査
会社同士の取引で、本当に取引しても大丈夫な会社か調べる場合、有料になりますが、一般的に帝国データバンクに依頼します。その際、依頼者の代わりに取引会社の信用を調査してもらうことができます。
帝国データバンク インターネット企業情報サービス COSMOSNET
対策4 実際に業者と会う
業者と接点を増やすことによって、業者の変化を把握することができます。
付き合いのある施工業者さんから伺った話ですが、ある業者と会うたびに、どうしたのかな?という変化があり、最後にはその業者は潰れてしまったそうです。
- 以前は自社所有の車だったが、いつの間にかレンタル車になっていた。
- 以前は施工現場では、昔からの職人さんが働いていたが、いつの間にかバイトのお姉さんばかりになっていた。
このように、何度か足を運ぶことによって業者の変化が手に取るようにわかります。
実際に現場や業者に足を運び、訪問するなども、どのような業者か判断する材料となります。
これらの、方法で購入前はぜひ調査し、信用できる業者か判断しましょう。
こちらの記事も参考にしましょう!
1-2 施工前に業者が倒産してしまうトラブル
施工会社が設置前、設置中に倒産してしまうケースがあります。
太陽光発電業界は、東北大震災後の2012年から固定買取制度が実施され、それに伴って太陽光バブルとも呼ばれるほど、太陽光発電所の建設ラッシュが続き、一時は儲かり規模がどんどん大きくなっていく会社がありました。
しかし、年々固定買取価格が下がってきたこともあり、潰れる業者も増えてきました。
前金ですべての金額を収めて、施工工事中に倒産してしまったという話もあります。
D社という業者から分譲案件を購入したが、架台、パワコン、パネルの設置が終わり最後のケーブルの配線工事前に潰れってしまったが、どうしよう?と相談を受けたこともあります。
このようなケースに合わないために、事前の対策が必要です。
対策 分割で支払う
まずは、「1-1詐欺によるトラブル」で説明したように、事前に業者をしっかりと調査することが必要です。
もう一点対策として、一括支払いではなく、分割で支払うことです。
通常は以下のようなタイミングに分けて支払う事になります。
- 契約時
- パネル等部材発注
- 工事開始
- 引渡し&売電開始時
できるだけ、前金ですべて金額を収めて、設置工事中に業者が倒産してしまったということを避けるためにも支払いは、上記のタイミングに分けて分割で支払いましょう。
1-3 分離発注時の搬入経路に関するトラブル
部材を運ぶ場合、トラックで運ぶことがほとんどです。4tトラックであればあまり問題が無いのですが、10tトラックとなると、施工場所によっては、狭すぎて入ることができず、部材を届けることができないなどのトラブルが起こります。
このようなトラブルにならないようにどの様な対策を取ればいいのでしょうか?
また、10tトラックでも、ウィング車と平ボディ―車があります。
10t平ボディ―車の場合、太陽光パネルにもよりますが、300枚程度しかつめない事が多いため、ほとんどの現場では、太陽光パネルを多く積むことのできる10tウィング車で配送されます。
平ボディ―車とウィング車では対策が少しだけ違いますので注意が必要です。
対策 途中で4tトラックに乗せ換える
事前に道路の広さを調べておき、10tトラックが入らない現場などは、4tトラックを用意し、部材を載せ替える対策を取る必要があります。
●10t平ウィング車
載せ替えるには、フォークリフトが必要になります。
こちらの場合ですが、4tユニック車はウィングが邪魔になって、載せ替えることが難しいです。
4t平トラックとフォークリフトを用意することをお勧めします。
●10t平ボディ―車
載せ替えるには、4tユニック車、または、フォークリフトが必要になります。
4tユニック車であれば1台で対応することができるので便利です。
また、施工業者はこちらに関しても詳しいです。細かい内容は施工業者確認と事前打ち合わせをし、準備しておきましょう。
1-4 施工前に部材が盗まれるトラブル
搬入後、現場に太陽光パネル、パワコン、架台などの部材を置いていて、何者かに盗まれてしまったというケースがあります。
実際にこのようなトラブルに合ってしまい、施工が出来なくなってしまった現場もあります。
そしてさらに、保険などに入っていない為、部材費用すべてが台無しになってしまったという現場も聞いたことがあります。
このような事が無いように、事前に対策を取る必要があります。
対策1 施工業者が保険に加入しているか確認する
大抵の施工業者は、施工現場で何か起こったことを考えて、このようなことが無いように事前に保険に加入しています。
しっかりと、保険に加入しているか施工業者に確認しましょう。
対策2 施工業者と契約内容を確認する
もし、このような盗難事件が発生した場合、施工業者、施主どちらが責任を取るか事前に確認しておきましょう。
そして、施工業者がしっかりと責任を取ってくれることを事前に確認しておけば何が起こっても安心です。
起ってからでは遅いので、契約前には必ず契約内容の確認をしておきましょう。
太陽光発電所設置後のトラブルと回避方法
2 太陽光発電所設置後のトラブルと回避方法
2-1 施工不良によるトラブル
●架台の施工不良
架台の軸が上下ずれていています。
本来であれば、上と下の軸がぴったり合わさっているのが正解です。
●パワコンの向きが逆
パワコンを、太陽光パネル方向を向かせて設置してしまっています。
この向きではメンテナンスができません。通常こちら側を向くように設置します。
●ケーブルの配線が雑
パワコンにつながるケーブルが、一か所にまとめられていますが、実に雑です。
地面の中にケーブルを通した方が盗難防止にもなります。
●ボルトの緩み
ボルトの緩みがある可能性があります。
他には、
●架台金具の外れ
●スクリューの打ち込みが浅い
などのトラブルが考えられます。
対策 竣工検査を実施する
竣工時にしっかりと検査をすることでしっかりとした施工がされているか太陽光発電所内に問題がないか検査することができます。また、運用開始後もしも何かトラブルがあった場合、自然環境におけるトラブルか施工不良によるトラブルか判断することができます。
また、2016年末より太陽光発電にも使用前自主検査が義務化されているので必ず実施する必要があります。
設置を依頼した施工業者に竣工時しっかりと検査を実施してもらい、竣工検査成績書を作成してもらいましょう。
竣工検査成績書があれば、その後のメンテナンスにも使用できますし、なにかトラブルがあった場合、施工不良かどうか判断する材料になります。
2-2 光害により近隣住民とのトラブル
近年ニュースでも取り上げられている、太陽光パネルによるトラブルとして有名なのは、反射光(光害)によるトラブルです。
太陽光発電所の場合は、ほとんど考えられないトラブルです。
住宅用の屋根の場合は、北側に設置してしまい、その光が反射してしまうことがあります。
その結果、太陽パネルによる太陽光の反射で、太陽光発電所設置近辺の家に光が入ってしまい、室温が高くなってしまうというトラブルが起きています。
しかし、太陽光発電所を設置する場合、太陽光パネルは南側を向くように設置します。
その場合であれば太陽光の反射光は、そのまま空に反射されるため光害にはなりません。
ただし、なんらかの理由で真南に設置できない場合、太陽光パネルを東西、北向きに設置します。その様な場合に角度によっては、反射光が近隣の家にかかる可能性があります。
反射光はまぶしいだけではなく、部屋の気温上昇を招きますので注意が必要です。
では、どのように注意し対策をすればいいのでしょう。
対策1 施工業者に依頼し調査する
施工業者に依頼し、近隣の家に反射光が入らないかしっかりと調査してもらいます。
また、調査の結果問題がなければ、太陽光発電所の近隣の方に挨拶をし、事前に説明しておくことをお勧めいたします。
対策2 反射光のシミュレーションを行う
ラプラス・システムが発売している「Solar Pro 4.4」を利用することで反射光のシミュレーションを行うことが出来ます。
・発電量や光害対策、太陽光発電の気になるポイントを事前検証(スマートジャパン)
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1605/25/news037.html
太陽光発電所のパネルレイアウト、発電所周りの建物を入力することで簡単に建物のどこに反射光がかかるかシミュレーションを行うことが出来ます。
設置前に、設置予定の太陽光パネルの向きと角度が、近隣の家に反射光が入らない設計になっているか確認することができ安心です。
施工業者や部材販売業者もこのソフトウェアを利用しているところが多いので、シミュレーションが可能であれば、ぜひシミュレーションして、問題がない事を事前に確認しましょう。
対策3 コミュニケーションを取る
光害といいながら、2-3で説明する感情的なトラブルで、まぶしいと訴えられる可能性があります。
その様なことが無いように、しっかりと近隣住民の方には挨拶をし、施工前には太陽光発電所を設置することを説明し、十分理解してもらったうえで設置を進めましょう。
2-3 近隣住民との感情によるトラブル
2012年から固定買取制度が実施され太陽光発電所の認知度も高まってきました。
それに伴い収益性が高いという事も一般的に知られるようになりました。
収益性が高いという事で、嫉妬、ねたみも強くなり、太陽光発電所周辺の近隣住民から陰口を言われる状況が増えてきています。
陰口だけならまだいいのですが、人によっては太陽光発電所に侵入されいたずらをされたという報告も受けています。
具体的な事例でいうと、パワコンの端子をすべて緩められ、場所によってはそれが原因でショートを起こしパワコンが止まってしまったという事がありました。
このように近隣住民とのトラブルを防ぐために対策を取りましょう。
対策 コミュニケーションを取る
近隣住民の方々、施工前には太陽光発電所を設置することを説明し、十分理解してもらったうえで設置を進めましょう。
近隣住民の方々に十分に理解していただくことができた例もあります。
近隣住民の方に、何度かお会いしていくうちに、十分な理解を示してくださるようになり、もしもの時は任せなさいということになりました。
そして、その時のための対応マニュアルを預けられ、実際にトラブルが起きた時に対応していただいたという事例もあります。
このような例は稀かもしれませんが、何度か足を運び説明し理解していただくことは非常に大事です。
充分なコミュニケーションを取り、近隣住民の方を味方にしましょう。
2-4 影が影響したトラブル
太陽光発電所の周りに電柱や、家などの建物がある場合、影を考慮する必要があります。
影をまったく考慮しない場合、上記写真の様に、太陽光パネルに影がかかってしまい出力の低下を招きます。
太陽光パネルは、3つの部位に分けることができ、ごく一部分にでも影がかかると、1/3が発電しないことになり、出力が大幅に低下してしまいます。
影による影響は
・バイバスダイオードの故障
・影の部分が抵抗になり、ホットスポットができる
・ホットスポットに落ち葉などが落ちると火災の原因になる
など様々な悪影響をもたらしてしまう可能性があります。
その様なことが無いように対策しましょう。
対策1 現地調査
施工業者に依頼し、発電所の周りに影になりそうな、電柱や建物が無いか調査してもらいましょう。
もし影響がありそうな電柱や建物があれば、影がかからないように考慮した発電所のレイアウトを設計してもらいましょう。
対策2 山など人が住んでいない場所に設置
山など人が住んでいない場所であれば、建物による影の影響はありません。
また、土地も安いので十分に設置個所として検討することができます。
その様な土地を探すことも影によるトラブルを回避するための対策となります。
ただ、周りに木が生えていないか確認する必要がありますので、そこだけは注意しましょう!
対策3 オプティマイザー
通常影がかかってしまうと、その太陽光パネルと直列につないでいる太陽光パネル全体の発電量が大きく下がってしまいます。
しかし、オプティマイザーを利用することで、太陽光パネルを1枚1枚制御でき、1枚の太陽光パネルに影がかかっても問題なく発電することが可能になります。
●ソーラーエッジ
もう少し詳しく知りたい方は、以下の記事がお勧めです。
決定版!太陽光発電投資で得するパワーコンディショナーの選び方
2-5 窃盗によるトラブル
太陽光発電所には、フェンスがあり、侵入しづらい状況になっていますが、それでもケーブルが切り取られ盗まれるというケースを聞きます。
ケーブルに使用されている銅が高値で売ることが出来るため、それを狙った犯行です。
このように泥棒に入られないためにはどのような対策が必要なのでしょうか?
対策1 犯罪率の高い箇所に設置しない
このような盗難の被害を受けないためには、犯罪率の高い箇所に太陽光発電所を設置しないことが一番の対策です。
事前に犯罪率の高い場所かどうかは、以下のインターネットサイトを調べることでわかります。
設置前にしっかりと調査しましょう。
対策2 監視カメラ
犯罪率の高い場所に太陽光発電所を設置しない事が一番の対策ですが、どうしてもそのような場所に太陽光発電所を設置しなければならない場合、監視カメラがあることで、犯罪の抑止力になります。
近年では、街中にも監視カメラの設置が増えてきて、犯罪件数、犯罪率が下がったとのデーターもあります。
川崎市の事例ですが、監視カメラを付ける前では1687件の犯罪が発生していたのが、設置後は1152件になり、大幅に犯罪件数が減ったという例も報告されています。
川崎市の事例
このように、監視カメラには、犯罪抑止力があるので、目立つところに監視カメラを付けることをお勧めいたします。
監視カメラは、インターネットで購入することができます。また自分でも設置可能です。
ご自分で設置するのが面倒な方は、監視装置とセットになった商品もありますので、そちらをお勧めいたします。
対策3 保険に入る
保険に入ることで、盗難の被害にあった場合でも、保険を使用することができます。
自然災害にも対応していますので、ぜひ保険に入りましょう。
保険に関する詳しい説明は、以下の記事に書いてあります。
これでOK!太陽光発電所を設置した場合の5つのデメリットと対策
2-6 災害によるトラブル
太陽光発電所は、通常屋外に設置します。その場合、台風や落雷、火災等によって破損する可能性もあります。さらに近年は、異常気象で台風や洪水などによる自然災害が増えてきています。
これらのトラブルに対して、設置前から検討しておく必要があります。
では、どのように対策しておけばいいでしょうか?
対策1 ハザードマップなどのデーターを用いて調査する
国土交通所のサイトや気象庁のサイトから、ハザードマップや過去の気象データーを見ることができます。
太陽光発電所を設置することを考えている場所の過去の積雪、台風、地震、洪水などの情報を調べることで、災害の起きやすい地域か、そうでない地域か判断することが可能です。
太陽光発電所を設置する前に、一度こちらのサイトで、災害が起りやすい地域かどうか調べることをお勧めします。
調べてなるべく、災害が少ない地域に設置されることをお勧めします。
対策 保険に入る
どんなに対策をしていても、災害によっては、太陽光パネルが壊れたり、火災により燃えてしまったりしてしまう物です。
こちらの対策も、先ほどの「2-5 窃盗によるトラブル」にあったように保険に入ることで、もしもの時の対応が可能になります。
自然災害にも対応していますので、ぜひ保険に入りましょう。
保険に関する詳しい説明は、以下の記事に書いてあります。
●これでOK!太陽光発電所を設置した場合の5つのデメリットと対策
2-7 積雪によるトラブル
写真は、太陽光パネルの上に予想以上の雪が積もり、架台が折れ曲がってしまった状態です。
曲がるだけでなく、積雪により架台が倒れてしまう例も報告されています。
このような状況を防ぐために対策をしましょう。
対策 架台の設計
積雪がある地域では、雪が降ることを想定とした架台の設計が必要になります。
太陽光パネルの角度をある程度付けて、20度、30度などにし、積雪があった場合でも自動的に落ちるような設計にするなどの対策が必要です。
また、積雪が多い地域では、杭の高さも積雪以上の高さにするなどの工夫が必要となります。
設置を予定している地元の施工業者に依頼することで、その土地の天候や条件など良く知っているので、しっかりと設計してもらう事が可能です。また、何かあった際も駆けつけてくれますので、設置付近の地元の業者に施工を依頼しましょう。
2-8 雑草が原因のトラブル
・パネルを突き破る
・フェンスが倒壊
・除草作業時に誤ってケーブルを切断
このように雑草が伸びてしまい、パネルまで到達することがあります。また、フェンスに雑草が絡まり
あまりの重さに耐えきれず崩壊してしまうというトラブルも報告されています。
また、上記のように太陽光パネルまで雑草が伸びてしまうと、太陽光パネルの熱によって雑草が燃えてしまう可能性もあります。
このようなトラブルに巻き込まれないためにも対策が必要となります。
対策1 生やさない
一番いい対策として、雑草を生やさないという事です。
そのための対策としては
●防草シート
●砕石の敷
●コンクリート舗装
があります。
●防草シート
初期費用は掛かりますが、一度敷くと長い年月雑草を防ぐことが出来ます。防草シート、シートを購入すれば、自分でも施工することができるのでお勧めです。
●砕石の敷
砕石の場合は、下が土の為どうしても雑草が少しずつ生えてきます。
●コンクリート舗装
コンクリート舗装は、雑草は生えてきませんが、太陽光発電所をすべてコンクリートで舗装する場合、結構なお金がかかってしまいます。
この3つの中であれば、コストパフォーマンスを考えた場合、自分でも施工することができる防草シートがオススメです。
対策2 生えたら刈り取る
こちらの対策は一番お金がかからずシンプルです。
ご自宅の近くに太陽光発電所を所有されている方であれば、発電所内に雑草が生えてしまった場合刈り取ることができます。
ただ、草刈り機を使用した作業で、除草作業時に誤ってケーブルを切断しまうというケースもあります。
草刈り機を使用する際は、ケーブルの周りだけは、草刈り機を使用しないなど注意しましょう。
対策3 除草剤で雑草を抑える
コストと手間を考えるのであれば、除草剤を使う方法が一番安く簡単です。
ただし、除草剤をまく際、太陽光発電所の周りが田畑である場合影響を与える可能性がありますので十分注意が必要になります。
生えてくる雑草によっても除草剤を使い分ける必要がありますので、その辺は専門家に相談し、指導を受けながら除草剤を散布することをお勧めいたします。
3 まとめ
このようにいろいろなトラブルが想定されますが、しっかりと対策を取ることで、事前にトラブルを防ぐことができます。またトラブルがあった場合でも、保険などに入ることですぐに対応することができますので、事前に準備されることをお勧めします。
トラブルを回避する方法を知ればリスクの少ない非常に魅力的な投資対象になります!
不動産で例えるなら、空室の少ないマンションに投資することと同じくらい魅力的です!
また、これらのトラブルに関してきっちり対策をすれば、設置後には、不安もなく、夜も安心して睡眠をとれるようになります!
しっかりと対策をしてから、太陽光発電所を設置しましょう!