太陽光発電所を購入しようとお考えのあなた、本当に設置して設置費用以上のリターンを得られるか?設置した機器が壊れてしまったらどうしよう?購入前はいろいろと不安になりますね。
私は、太陽光発電業者として、失敗した人を見てきました。今回は、そんな人たちに伝えられなかった思い(内容)を記事にしています。
また、業者としての経験をもとにした、太陽光発電所の代表的なデメリットを6つあげています。
・費用の問題(費用が高額になり、最終的にリターンを得ることが出来るかという不安)
・天候の問題(一定の発電量を確保できるかという不安)
・設置機器故障の問題(機器が故障した場合どうしようという不安)
・災害の問題(台風や大雪などの災害で機器が壊れた場合どうしようという不安)
・業者の問題(業者の倒産、詐欺にあってしまうのではないかという不安)
・実際に太陽光発電所所有者にヒアリングしたデメリット
今回は、これら代表的な6つのデメリットについて解説していきます。
そしてさらに2章では、こちらの6つのデメリットに対する対策についてもお伝えします。
デメリットに対する対策をしっかりとれば、不安もなくなり太陽光発電投資に前向きに検討いただけるのではないでしょうか。
こちらの記事を読んで、しっかりと対策を取り、デメリットに関する不安を解消し、太陽光発電投資への一歩を踏み出しましょう!
1 太陽光発電所を設置した場合の6つのデメリット
太陽光発電所は、決して「安い」買い物ではないです。購入する前に「デメリット」を考えてしまうのが不普通です。この章では、太陽光発電所に関する、代表的なデメリットについてお伝えしていきます。
1-1 太陽光発電所1基作るためには2,300万円が必要(初期導入に高額な費用)
2,300万円といえば、全国各地のいわゆる地方ではこれくらいのお金を出すと家を建てることが可能な金額です。ただし、太陽光発電所は家とは違って住むことができません。
2,000万円あれば、あこがれのテスラモーターズの車が手に入る。。なんて私なら考えてしまいます。
太陽光発電所の規模にもよりますが、50kW未満の低圧発電所を所有するためには、これくらいの初期費用がかかってしまいます。
いったいどのような費用がかかるのでしょう?
その費用を一覧にすると以下の表になります。
●太陽光発電所1基には2,300万円もの費用がかかる。
※太陽光パネルの容量は100kW
通常個人投資家の方のほとんどは、50kW未満の低圧発電所を所有されます。
その際、太陽光パネルも50kWほど設置します。
ただし、最近は太陽光パネルの単価が下がったのと、売電単価が下がってきたため、できるだけ発電量を増やそうとする傾向があります。そこで、多くの方が太陽光パネルをできるだけ敷き詰め、発電量を増やす過積載と呼ばれる手法で設置するようになりました。
上記表の価格は、過積載の手法を用いて、太陽光パネルの容量を100kW設置した場合の金額です。
また、売電収入はいくらかというと場所にもよりますが、だいたい以下表になります。
●50kW、100kWの売電収入はこれだけ違う
※2017年度単価(21円/kWの場合)
50kWと100kWを設置した場合これだけの差がでてしまいます。
過積載に興味を持たれた方はぜひこちらを参照してください。
もちろん、こちらの高額な価格を下げる方法もあります。
そちらについては、2章で説明します。
1-2 曇りや雨、雪の日は発電率が大幅に低下(発電量が不安定)
毎日晴れていれば、太陽光パネルもフル稼働で、売電金額も大幅に増えます。
しかし、地域にもよりますが、雨、曇り、または雪の日もあります。
そうすると、晴れた日に比べ大幅に発電量が減ってしまうことになります。
晴天時の発電量を100とすると、大体ですが
曇 → 40%
雨 → 10%
の発電量になります。
また、100kWの発電所における晴天時の発電量は、大体ですが1日当たり550kWh程度です。
それらの違いを表にしてみると
●100kWの低圧発電所における天候による発電量の違い
※売電単価(2017年度単価) 21円/kW
これくらい1日の売電金額が変わってくることになります。
それが1月も続いた場合は、晴天が毎日続いた時と比較すると
曇 → -232,016円
雨 → -348,025 円
これほど売電金額に差があります。
毎日雨、曇りが続くこともなかなかないですが、これが1月も続くと大きな差になりますね。
極端ですが、この差が1年も続くと大変な損失になってしまいます。
シミュレーションをすれば大体の売電収入が分かります。ただし、雨や雪が多い月によってはシミュレーションの5割以下になってしまうこともあります。
1-3 パネル、パワコンは故障する可能性がある(太陽光パネルの故障、パワコン、経年劣化)
売電期間は20年です。その間に、太陽光パネル、パワコンが故障してしまう可能性はあります。
上記の写真のように、太陽光パネルの故障が原因で火災になってしまうこともあります。
また、パワコンは直流を交流に変換する装置です。太陽光パネルで発電した電気を、電力網に送る際に重要な役割を果たしています。
このパワコンの耐久年数は一般的に、10年~13年といわれていますが故障年数は天候などの条件によってバラバラです。
パワコンの初期不良で1年に出力が2割程度低下していたという事例もありました。その方は、監視装置をつけておられたので、そちらで異常を確認し、調査したところ初期不良ということが分かり対応できました。
さらに、パワコンの故障原因として、落雷による故障というのもあります。
太陽光発電はメンテナンスフリーと言われていますが、まったくそうではありません。
いつ何があってもいいように、日ごろのメンテナンスがとても大事です。
また、保険に入ることでたいていの故障はカバー可能です。
また、詳しい対策に関しては2章でお話ししますので参照ください。
パワコンに関する詳しい記事はこちらです。
1-4 災害で太陽光発電所に被害がでることもある(災害 (火災、落雷、雹、大雪、水災など))
※台風による水害で被災した結晶シリコン型パネルの例(出所:日経BP)
上記の図のように、台風で太陽光パネルが飛んで行ってしまう事があります。
保険を掛けていれば、保険金の範囲内で対応できるので全く問題ないのですが、保険をかけ忘れていた場合修理にかかるすべての費用は自費になってしまいます。
そういった場合は、修理の費用がすべて自費になり、その分すべて損をしてしまうという事になります。
そういったことが無いように、予め保険に入っておくという事が非常に大事になります。
●落雷
落雷も種類あります。「直撃雷」と「誘導雷」です。
「直撃雷」はその名の通り、直撃する雷のことです。
そして、先ほどもお話したパワコンの故障原因となるのが、もう一つの「誘導雷」です。
雷が直撃しないので大丈夫だと思われるかもしれませんが、太陽光発電所付近に落ちた場合、地面やケーブルを伝って電流が流れ、それがパワコンに逆流してしまうことがあります。それが原因となり故障してしまうケースも聞きます。
●大雪
予想以上に太陽光パネルの上に雪が積もり、太陽光パネルが割れる、架台が壊れてしまうというケースも聞きます。
●雹
雹が太陽光パネルにあたり、目視では問題ないが、メンテナンス時にサーモグラフィーで検査するとボールのような跡があってその部分が発電していなかったなどのケースもあります。
また、上記のような災害に関しては保険でカバーすることができますので、太陽光発電所を設置した場合はすぐに保険を掛けることが必要です。
また、太陽光発電所の保険に関しては2章でお話ししますので参照ください。
トラブルや失敗に関する記事はこちらです。
1-5 業者の倒産や詐欺に合うことも(業者の倒産や詐欺)
一時期は、太陽光バブルとも言われ、新規参入者が多く入ってきた時期もあります。しかし、固定買取価格下落とともに、ノウハウ、技術を蓄積できなかった業者はどんどん淘汰され年々倒産する業者も増えてきました。
●年々倒産件数が増えている
年々倒産件数が増えている
2017年度は2016年度よりも多く、業者の倒産が100件はこえるのではないかといわれています。今後ますます業者の倒産が増えていくことが予想されます。
〇倒産にまつわる実際あった話
信販で太陽光発電所を購入することが決まっていた方がいらっしゃいました。しかし、部材が搬入されたところで、施工業者が倒産してしまう事態が発生しました。
施工されないまま、発電所予定地には部材が置きっぱなしにされた状態で、次月から信販の返済が始まるということで大変困っておられました。
その後どのような結果になったかまではわかりませんが、このように、業者が倒産してしまうケースも聞きます。
●詐欺
太陽光発電所の投資話をし、お金だけ払い太陽光発電所を手に入れることができずに、お金だけ取られたという話もいくつか聞いたことがあります。
このように、太陽光発電所に関する倒産や詐欺の話がありますので、業者に関しては前もってよく調査することが必要です。
また、詳しい対策方法に関しては2章でお話ししますので参照ください。
トラブルや失敗に関する記事はこちらです。
1-6 実際に太陽光発電所所有者にヒアリングしたデメリットのいろいろ
実際に太陽光発電所を所有している方数名に、太陽光発電所を所有した場合のデメリットはないですか?と聞いてみました。
・太陽光発電所は現金化がしづらい
・家のローンが組みづらくなる
・近所から孤立してしまう
・天気が気になって仕方がない
という声が上がっています。
●太陽光発電所は現金化がしづらい
不動産は購入後に、手放そうと考えた場合、そのような中古物件を扱う市場がすでに出来上がっているためすぐにでも売買して現金化は可能です。
しかし、太陽光発電所はそのような中古物件市場が少しずつできてはいますが、まだ発展途上のため、現金化(売買)しようとするとなかなか、難しいところがあります。
●家のローンが組みづらくなる
太陽光発電所を購入しようとする場合、自己資金か融資で購入となります。個人投資家の多くの方は、金融機関から融資をもらい、ローンを組んで購入されます。
1基目を持たれた方は、もう1基といったように、2基目、3期目と購入をされます。
その際、もちろん融資をもらいローンを組むのでどんどんローンの金額が増えていきます。もちろん返すことができる計画で借りているので問題はないです。
しかし、金融機関からするとそれがネックになって、家のローンを借りようとした場合貸してもらうことができないということがあります。
ちなみに、融資(ローン)に関する記事はこちらを参考にしてください
●近所から孤立してしまう
太陽光発電所を家の近くに設置した場合、目立ちます。
そして太陽光発電投資が有名になってきて、収益性が高いという事が分かり、近隣の方から嫉妬、ねたみも強くなり、陰口を言われる状況が増えてきています。
陰口だけならいいのですが、いたずらをされたという事例もあります。
パワコンの端子をすべて緩められ、場所によってはそれが原因でショートを起こしパワコンが止まってしまったという事がありました。
●天気が気になって仕方がない
天気が気になって仕方がないといっても、住んでいるところではなく、太陽光発電所がある場所の天気という話です。
新潟に住んでいる方なのですが、太陽光発電所を岩手に持っています。
自分の住んでいるところの天気はあまり気にならないそうですが、太陽光発電所がある岩手の天気が気になって仕方がなく、仕事も手につかないということでした。
太陽光発電所を所有してから、1年以上たった今は、そこまででもなくなったようですが、それでも気になるそうです。
このように、いくつかのデメリットがありますが、そのデメリットを解決する方法もあります。次章ではそれらについて解説していきます。
2 対策!太陽光発電所を設置した場合の6つのデメリット
1章では、デメリットとその事例について解説してきました。
2章では、そのデメリットに対する対策について詳しく解説していきます。ぜひこちらを読んで不安をなくしていきましょう。
2-1 高額な初期導入費を下げる方法(初期導入に高額な費用)
ある程度調べられた方はもうご存知かと思いますが、太陽光発電所を設置しようとした場合、設置するにはお金がかかります。規模にもよりますが、一般的に太陽光発電所を設置するためには、住宅を建てる時と同じくらいの金額が必要になります。
そんなにお金がかかってしまうのかと、多くの方はそこで諦めてしまいます。
でも、諦めないでください!
導入費用を下げ、なるべく自己資金を押さえ太陽光発電所を手に入れることができます。
その方法とは
- 分離発注をし、導入費用を下げる
- 自己資金が無い場合融資を受ける
です。
では、具体的に導入費用にいくら掛かるかどのように下げるか、これから説明していきます。
2-1-1 分離発注をし、導入費用を下げる
63.6kwの太陽光発電システムを分離発注した場合と一括発注した場合の金額差は
分離発注した場合の方が、500万円も安くなるという結果が出ました。
分離発注、一括発注とは
部材、施工を依頼する場合2種類の方式があります。
それは、一括発注と分離発注です。
- 分離発注
分離発注とは、部材販売業者から部材を購入し、施工だけを、施工業者に依頼するという方式です。
販売業者と交渉することによって、安くすることはできますが、荷受けや、施工の案件管理をご自分で行う必要があるので、分譲販売や一括発注に比べ自己の負う責任は大きくなります。
また、発注者側にある程度の知識が必要となってきますので注意が必要となります。
- 一括発注
一括発注とは施工業者が、部材、施工をまとめて一括で引き受けてくれる方式です。
一括で引き受けてもらえるので、発注者側にとって楽ですが、部材には施工業者の利益が乗ります。施工業者に部材が入るまで、メーカー→販売業者→施工業者となりますのでその分高くなってしまいます。
それでは、発注者側が価格のコントロールできなくなってしまいます。
【検証】茨城県にJINKOソーラー63.6kWを設置した場合
茨城県にJINKOソーラー63.6kWを過去に設置した時に費用を例に出してみます。
分離発注で見積を取得し、もう一方は一括発注で見積を取得しました。
これを見ていただくとすぐに分かると思いますが、分離発注の方が500万円も安くなるという結果になりました。
※こちらの設置費用には、パワコン、パネル、架台、施工費が含まれますが、土地代は含まれておりません。
- kW単価
今回はパネル、パワコンの構成だったので比較は簡単です。しかし、異なるパネル、パワコンの構成で見積をもらう場合があります。
そんな時は、総額で比較することが難しいです。そこで、この業界では、「kW単価」という考え方で費用を表し、比較することが一般的となっています。
- kW単価の計算方法
kW単価 =設置費用 ÷ 太陽光発電システム発電量(kW数) で計算します。
kW単価で比較しても、分離発注と一括発注の差は、一目瞭然です。
分離発注をすることで導入費用が下がり、投資効率が上がることがこれでわかりましたね。
分離発注をする際の業者選びや、ポイント
分離発注についてと、業者選びのポイントをまとめた記事です。
業者を選ばれる際にぜひ参考にしてください!
自己資金が無い場合融資を受ける
融資を受けることができれば、少ない自己資金で始めることができます。
しかし、どこで借りることが出来るか、どうすれば借りることができるかわからない方がほとんどだと思います。
そのような方の為に、どこで借りればいいか、どうすれば借りられるか解説していきます。
太陽光発電はどこから融資を得られるの?
太陽光発電を設置する場合、どこからお金を借りることができるの?と初めての方であれば、当たり前のように、疑問に思います。
太陽光ローンが組める機関は以下になります。
- 銀行(付き合いのある銀行がベスト)
- 信用金庫
- 日本政策金融公庫
- 信販会社
付き合いのある銀行で借りるのがベストですが、それでも、難しい場合は、日本政策金融公庫をお勧めいたします。
しっかりとした事業計画書を作成し提出することで、融資を得る確率が高くなります。
どのように借りるか、詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
2-2 NEDOによるシミュレーションをすれば年間の発電量がわかる(発電量が不安定)
太陽光発電は自然を相手に発電を行うシステムです。
昼の太陽が出ている間は発電しますが、夜になると発電はしません。また天候があまり良くなく、雲がでている場合、極端に発電量が落ちてしまいます。
また、雪の降る地域では、太陽光パネルの上に雪が積もってしまい全く発電しないという事も考えられます。
このようなことを考えると、不安で太陽光発電所を所有するのをためらってしまいます。
そんな不安を解決するために
- NEDOの日射量データーを使用しシミュレーション
- 過積載による発電量アップ
を実施しましょう。
そして、シミュレーションから、先ほど作成した収支計画表を作成し20年間の売電収入を試算してみましょう。
2-2-1 NEDOの日射量データーを使用しシミュレーション
●NEDOの日射量データーとは
まずは、NEDOの日射量データーとは、どういう物か説明します。
NEDOの日射量データーは、30年間の計測を元にした信頼できるデーターで日本気象協会が、1981年から約30年間・国内837地点の日射量の情報を集めたデーターです。
これを用いることで、30年間のデーターによる、太陽光発電モジュールへの方位角別、傾斜角別の月間総日射量を知ることができます。
そのような信頼できるデーターもとに、年間発電量のシミュレーションを行う事で20年間の安定した売電収益を予測することができます。
NEDOのホームページで、だれでも簡単に、年間発電量をシミュレーションすることができるのでぜひ実施してみましょう。
自分でシミュレーションしてみましょう
それでは、NEDOの日射量データベースのページを開いて下さい。
http://app0.infoc.nedo.go.jp/metpv/metpv.html
- 手順1 まずはMONSOLA11をクリックして、地図から地域を選んで下さい。
- 手順2 次はエリア「茨城県」、地点「古河」を選択してください。
- 手順3
①の角度指定を選択
②の傾斜角度20°を指定
③の0°のみ選択
④にカーソルを合わせると 「3.9kW/㎡」の1日平均の日射量がでます。
- 試算方法
上記の手順により、1日平均の日射量がわかりました。
それらを元に、年間の発電量を試算します。
【1年間の発電量】
3.90(日射量)×365(日)×63.9(kW)×0.8(ロス率20%) = 72427kWh
【1年間の売電収入】
72427(kWh)×{21(円/kWh)×1.08円}(消費税)=1,642,660円
こんな簡単な方法で、誰でも年間の発電量と売電収入を試算することができます。
ぜひお試しください!
シミュレーションについて詳しい内容を確認したい方はこちらです!
業者(メーカー)にシミュレーションしてもらいましょう
先ほどは自分で簡易的に試算する方法を説明しました。
最終的には、シミュレーションは業者に依頼しましょう。
業者がシミュレーションする場合は、ほとんどの場合パネルメーカーにシミュレーションの依頼を出します。
つまり、業者シミュレーション=メーカーシミュレーションになります。
その場合は、メーカーのパネル性能を考慮したシミュレーションがでてきます。
メーカー側もNEDOの日射量データーを使用しますが、専用のソフトウェアを使用し、より実践に年間の発電量を出してくれます。
- 年間発電量に注意
ごく稀ですが、年間発電量を水増しして出してくる業者がいるので注意しましょう。
業者が専用のソフトウェアをもっている場合、メーカーに依頼せず、業者が専用のソフトウェアを使用し、年間の発電量を出してくることがあります。
その際ですが、数字を少し多めにして出してくる業者がいます。
そんな時は、「自分でシミュレーションしてみましょう」で自分で試算した年間の発電量と比較してあまりにもかけ離れていないか確認しましょう。
あまりにもかけ離れていた場合は、その業者に依頼しないで、別の業者からシミュレーションをとってみましょう。
そうすることで、業者の信頼度も測ることができます。
【検証】 JINKOソーラー63.6kWを専用ソフトウェアでシミュレーションした場合
JINKOソーラー63.6kWを専用の有料ソフトウェアで試算した場合の年間発電予測量は76,233kWでした。
年間の発電量は「NEDOの日射量データベース」を利用した場合と、近い数値が出ましたが、こちらはパワコン、パネルの性能を考慮した数値が出てきました。
このように、「NEDOの日射量データベース」は簡易的にシミュレーション結果を知る場合は有用ですが、より詳細な結果を知る為にも、業者にシミュレーションを依頼し、年間発電予測を試算してもらいましょう。
設置費用(投資)に対してどれだけのリターンが得られるか
先ほどは、JINKOソーラー63.6kWのシミュレーションを参考に、20年間でどれだけのリターンがあるか試算しました。
試算した結果、自己資金300円に対し、最終的な利益合計は「1100万円」ほどになることがわかりました。
太陽光発電は、20年間固定で発電した電気を電力会社に買い取ってもらうことができる制度です。
この制度を利用して、安定的な収入を得ることが出来ます。
【検証】平成29年度に申請し、茨城県で設置した場合20年間の利益
【条件】
・場所:茨城県
・パネル:63.6kW
・パワコン:49.9kW
・パネル方位角:真南
・パネル傾斜角:20度
・売電価格:21円
・初年度発電予測:76,233kWh
・金利:1.5%
・返済年数:15年
・自己資金:300万円
20年の利益は上記の通り、1100万になります。
設置場所や条件により、収支は変わりますので、ご注意ください。
このように発電シミュレーションを元に、収支表を作成することで、20年間の利益がだいたい見えてきます。
必ず検討する際は、発電シミュレーションを元に、収支表を作成されることをお勧めいたします。
2-2-2 過積載による発電量アップ
過積載をすることで、同じ日射量でも多くの発電量を稼ぐことができます。
ぜひ、過積載に挑戦し、年間発電量アップにチャレンジしましょう。
実際にどれくらい過積載できるかは、パワコンによって決まりますので、その辺は、専門家の販売業者や施工業者に確認しましょう!
過積載とは
- 低圧連系、高圧連系の違い
49.9kW以下が低圧連系、50kW以上が高圧連系とみなされます。
個人で太陽光発電所を所有される方のほとんどは、高圧連系より、管理費がかからないこちらの低圧連系を選択されます。
- 発電所の出力はどのように決まるか
「パネルの合計出力」と「パワコン合計出力」のうち小さい方の値がその発電所の出力と見なされます。
- 過積載を行うには
通常パワコンの合計出力を、49.9kW以下にして太陽光発電システムを組みます。
そして、太陽光パネルの出力を50kW以上に増やし発電量を稼ぎます。
近年、多くの方は、発電量を稼ぐために、太陽光パネルを70kW、80kW、多い方で100kW以上に増やし過積載を行っておられます。
- 過積載のイメージ図
上記の太陽光パネルが55kWシステムの場合は、ピークカットライン(49.9kWh)の発電量を超えることはほとんどありません。100kWシステムの場合は、早い時間帯からピークカットライン(49.9kWh)を超え、その分より多くの発電量を稼ぐことが出来ます。
ピークカットライン以上の発電量は、売電することができないのでもったいないという話を良く効きますが、それでも発電量をより多く稼ぐことができる、過積載は人気があります。
20年で比較すれば過積載は有利
95.4kWのシステムは63.6kWのシステムと比較すると、20年間で280万円ほど、利益が高くなるという試算になります。
このように、過積載は発電量を稼ぐことができますので、ぜひチャレンジしましょう!
- 過積載率とは
インターネットで検索すると太陽光発電システムの過積載率という文字を良く見かけます。
JINKOソーラー63.6kWのシステムの場合、49.9kWのパワコンに対し、太陽光パネル63.6kWになるので、過積載率127%と表現されます。
ちなみに、JINKOソーラー95.4kWのシステムの場合、過積載率は191%になります。
【検証】茨城県でJINKOソーラー95.4kWを設置した場合20年間の利益
【条件】
・場所:茨城県
・パネル:95.4kW
・パワコン:49.9kW
・パネル方位角:真南
・パネル傾斜角:20度
・売電価格:21円
・初年度発電予測:91,850kWh
・金利:1.5%
・返済年数:15年
・自己資金:300万円
上記の条件で、20年間の利益合計を試算した場合、13,968,077円になります。
63.6kwのシステムが11,172,621円になるので、比較すると、JINKOソーラー95.4kWの方が、20年間で280万円ほど利益が高くなるという試算になります。
このように、過積載は発電量を稼ぐことができます。
過積載をすることで、同じ日射量でも多くの発電量を稼ぐことができます。
ぜひ、過積載に挑戦し、年間発電量アップにチャレンジしましょう。
実際にどれくらい過積載できるかは、パワコンによって決まりますので、その辺は、専門家の販売業者や施工業者に確認しましょう!
さらに過積載について詳しく知りたい方はこちらの記事が参考になります。
2-3 パネル、パワコンの故障に備えることが大事(太陽光パネルの故障、パワコン、経年劣化)
太陽光パネル、パワコンに限らず、自然環境にさらされた機器は劣化しやすいものです。
太陽光パネルは、壊れにくく、20年以上は持つと言われています。しかし、経年劣化や何かの太陽光パネルに衝撃があり、パネルが割れてしまうなど、もしもの可能性は考えられます。
また、パワコンは「直流」を「交流」に変換する装置です。
このパワコンは10年~13年が耐久年数といわれています。ただ、10年もただずに故障するものもありますので、いつ壊れるかというのはわかりません。
では、太陽光パネル、パワコンが20年間の売電期間で故障した場合はどうすればいいのでしょうか?
・メーカー保証(製品保証と出力保証)
・監視装置
・メンテナンスの実施
の対策をとることで、故障する確率を下げ、故障した場合でもすぐに対応することが出来ます。
2-3-1 メーカー保証(製品保証と出力保証)
太陽光パネルの保証内容はどのメーカーもほとんど同じです。
保証よりも、壊れにくく、出力が下がりにくいものを選びましょう。
太陽光パネルの場合は、ちょっとわかりにくいですが
- 製品保証
- 出力保証
の2種類の保証があります。
- 製品保証
製品保証とは、一般家電についているメーカー保証と同じような保証です。
太陽光パネルに初期不良や、または発電中に不具合が見つかった場合、修理や交換してもらうことができます。
製品保証の期間はメーカーによって違いますが、ほとんどのメーカーは「10年」の保証がついてきます。
- 出力保証
出力保証は、太陽光パネルの出力が発電期間中、一定の数値を下回った場合、メーカーが修理、交換をしてくれる保証です。
太陽光パネルは、経年劣化によって発電量が毎年落ちていくと言われています。
万が一、メーカーが定めた発電量に達していない場合、保証してくれます。
出力保証の期間、出力はメーカーによって違いますが、期間は、「20年」「25年」が多く、出力は「80%」のメーカーが多いです。
例えば、
出力:265w
期間:25年
出力:80%
の場合
265 × 0.8 =212W
となります。
この場合、太陽光パネルの出力が212を下回った場合、出力保証の対象となります。
- 製品保証
- 出力保証
の内容を事前に調べ、吟味したうえで太陽光パネルを購入しましょう。
パネルの選択は実証実験を参考に
ソフトバンクが、2011年12月から2016年1月の4年間実証した実験が公開されています。
http://www.sbenergy.co.jp/set/data/ja/business/examination/pdf/report_20160426.pdf
こちらの2社は厳しい環境でも他のメーカーに比べ発電量がいいという実験結果がでました。
- パナソニック
- ソーラーフロンティア
このように、実験結果を公開しているサイトや、口コミを探して、パネルを選びましょう。
もしもの時には保証も大切ですが、壊れにくく、出力が下がりにくいものを選びましょう。
パワコンの保証
- パワコンの保証期間
パワコンに関しては、10年保証、あるいはさらにその上の期間保証を付けることをお勧めいたします。
多くのメーカーの場合、保証期間は、5年~10年になります。
10年目付近でパワコンは故障しやすいと言われています。
そのためメーカーによっては、有償で合計20年の保証も付けることができます。
中には、1年保証という大変短い保証のメーカーもありますので注意してください。
パワコンに関しては、保証期間を事前に調べ、10年保証、あるいはさらにその上の期間を付けることをお勧めいたします。
- パワコンは過積載でも保証されるか
多くの方が気にされることが、過積載をした場合パワコンの保証が通常通り保証されるかということです。
メーカー、あるいは機種によって過積載率を定めていることもございますので、ホームページ、あるいは販売業者に確認されることをお勧めします。
なかには、120%までの過積載しか認めてないパワコンや、200%までの過積載を認めているパワコンなどがありますのでご注意ください。
現在は、ほとんどのメーカーでは、仕様の範囲内であれば過積載を認めますという回答が多いですが、よく分からない場合は、ホームページ、あるいは販売業者に確認されることをお勧めします。
2-3-2 監視装置
監視装置は何かあった時、すぐに異常を知ることが出来るので、ぜひつけましょう。
そして、異常があった場合は、メンテナンス業者に連絡しすぐに対応してもらいましょう。
そうすることで、売電の損失を最小限にとどめることが出来ます。
監視装置とは
監視装置は、現在の発電量や、月の発電量、年の発電量など様々な情報をインターネット経由で知ることが出来る装置です。それだけではなく、パワコンごとの発電量も知ることが可能です。
パワコンごとの発電量が分かれば、たとえば5台中1台だけ発電をしていない場合、どこのパワコンに異常があるか一目で把握することができます。
また、一定期間発電が無い場合や異常が発生した場合、メールでお知らせしてくれる機能もあり、その場合は、すぐにインターネット経由で、状況を確認することができます。
くもりや積雪などで発電していない状態でもメールが来ますが、いざという時、すぐに異常を確認できるという点でとても便利です。
その他、カメラも付けることが出来る監視装置もあり、現在の発電所の様子を現場に行かなくてもインターネット経由で見ることができます。
監視装置を付けることをお勧めします
故障が発生した場合、いち早く状況を知る為にも監視装置を導入することをお勧めいたします。
太陽光発電所を購入あるいは設置する場合、ほとんどの方が自宅近くではなく、土地代が安いという事もあり、自宅から離れた山の近く、あるいは、遠く離れた県外に太陽光発電所を所有します。
そうなった場合、知らない間に、パネル・パワコンが故障しても気が付かない場合がほとんどです。異常に気が付くのは、売電量のお知らせが電力会社から来たときだけになります。
それでは、発電の損失がでてしまいますし大変不安です。
機器の故障をいち早く知るためにも、監視装置を導入費費、通信料など費用が掛かってしまいますが、監視装置を導入することをお勧めいたします。
- 監視装置のご紹介
ひだまりeyes:http://hidamari-eyes.takeidenki.co.jp/
みえるーぷ:http://looop.co.jp/epc/product/mieLooop.html
エコめがね:https://eco-megane.jp/
などこの他にも各メーカーから監視装置が出されています。
- ひだまりeyes
ひだまりeyesは、施工会社さんが、自ら設計し作った監視装置で、WEBカメラも搭載することが可能で、発電所の様子も一目でわかります。
- みえるーぷ
みえるーぷはLooopが出している監視装置です。
最大30台のパワコンを監視することができます。
- エコめがね
エコめがねは、NTT系列の会社が出している装置です。
10年間の通信料を導入時に支払うプランもあります。
2-3-3 メンテナンスは必須
メンテナンスが義務化 2017年4月~
2017年4月から改正FIT法により、メンテナンス契約が義務化されます。
これは、設置済みの発電所、設置予定の発電所すべてに適用されます。
- 新制度では、事業開始前の審査に加え、事業実施中の点検・保守や、事業終了後の設備撤去等の順守を求め、違反時の改善命令・認定取消を可能とする(第9条・第13条・第15条)
- 景観や安全上のトラブルが発生している状況に鑑み、事業者の認定情報を公表する仕組みを設ける(第9条)
太陽光発電所のメンテナンスが義務化背景には、不十分な設計施工、あるいはメンテナンスが原因のトラブルや事故が増加していることが上げられます。
初期不良を防ぐためにもメンテナンスが必要
上記は、機器全般の寿命を表す「バスタブ曲線」と呼ばれるグラフです。
パネル・パワコンなどは一定の確率で初期不良があり得ます。
このような、隠れた故障を早めに発見するためにも、メンテナンス契約は必要です。
こういった初期不良を防ぐために、特に初年度には、丹念に点検してもらえるメンテナンスしてくれる業者を探し契約することが大事です。
- メンテナンス内容の例
- 年1回のパワーコンディショナー(PCS)の点検
- 年1回のストリング回路抵抗点検(太陽光アレイテスターソコデス使用)
- 年1回のストリング電圧点検(太陽光アレイテスターソコデス使用)
- 目視によるパネル・架台等の点検(巡回点検と同内容、年1回)
- 上記のストリング点検に合わせて、絶縁測定・接地測定、PCS・交流集電箱等のネジ部の増し締め確認
- 【巡回点検】目視によるパネル・架台等の点検(定期点検とは別に年1回)
- 【緊急駆け付け】緊急時の駆け付け対応(年2回まで無償)
上記は、ある業者のメンテナンス内容の例です。
このように、きめ細かいメンテナンスがされていれば安心ですね。
ぜひ、参考にしてメンテナンスの契約をしましょう。
2-4 災害があった場合のために、必ず保険に入りましょう(火災、落雷、雹、大雪、水災など)
太陽光発電所は、通常屋外に設置します。その場合、台風や落雷、火災等によって破損する可能性もあります。さらに近年は、異常気象で台風や洪水などによる自然災害が増えてきています。
これらのデメリットに対して、設置前から検討しておく必要があります。
では、どのように対応しておけばいいでしょうか?
それは、保険に入るということです。
自動車や自宅の火災保険に入るのと同じ感覚で、太陽光発電所にも保険を掛けましょう。
大手の保険会社に相談すれば、太陽光発電に対応した保険が用意されていますので、金額や保険内容を比較したうえで保険に入ることをお勧めします。
2-4-1 保険に入りましょう
太陽光発電所でもしもの、火災、落雷、雹、大雪、台風などの影響で太陽光パネル、パワコンが壊れる場合どうしよう?とお考えの方も多いでしょう。
そんな時に備えて、必ず保険に入っておくことをお勧めいたします。
2-4-2 太陽光発電所にかけることが出来る2種類の保険
太陽光発電所にかけることができる保険は2種類あります。
- 企業総合保険
- 動産総合保険
です。
- 企業総合保険
太陽光発電所を所有されている方の、ほとんどは、こちらの企業総合保険に入っておられます。
保険会社により細かいことに違いがありますが、企業総合保険火災保険の対象範囲は以下の内容になります。
【保障の内容】火災、落雷、破裂・爆発風災、ひょう災、雪災
- 騒じょう、労働争議等車両・航空機の衝突等
- 建物の外部からの物体の衝突等盗難、水災
- 電気的・機械的事故
- その他偶然な破損事故等
こちらの保険を掛けておけば、自然災害のほとんどの場合が適応され、さらに盗難などの被害があった場合でも、保険を使用することができます。
※ただし、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災、破裂・爆発およびその際の延焼損害については、保険金のお支払いの対象となりません。
企業総合保険には、電気的・機械的事故がついています。こちらは、太陽光パネル、パワコンなどの電気機器がショート、過電流など機器の稼働に伴って事故が発生した場合に適用されます。
- 動産保険
動産保険も、企業総合保険とほとんど変わりがありませんが、「不測かつ突発的な事故による破損」という保証内容があり、企業総合保険でカバーできない不測の事態もこちらの保険でカバーすることができます。
【保障の内容】
- 火災、落雷、破裂・爆発風災、ひょう災、雪災
- 盗難、煙害、給排水管の事故による水漏れ
- 運送中の衝突・脱線・転覆などの事故
- 航空機の墜落、航空機からの落下物による事故
- 不測かつ突発的な事故による破損
- 保険の年間費用
気になる保険の金額ですが、規模や場所によっても違いますが、年数万~数十万円必要になります。
大手の保険会社では、太陽光発電に対応した保険が用意されていますので、こちらに問合せし金額を確認してください。
より詳しく知りたい方はこちらの記事が参考になります。
2-5 詐欺や倒産リスクを避けるために業者の調査をしましょう(業者の倒産や詐欺)
太陽光発電業界は、東北大震災後の2012年から固定買取制度が実施され、それに伴って太陽光バブルとも呼ばれるほど、多くの業者が参入してきました。しかし、年々固定買取価格が下がってきたこともあり、潰れる業者も増えてきました。
前金ですべて金額を収めて、設置工事中に業者が倒産してしまったという話も聞きます。
このような話を聞くと不安になってきますね。でも、安心してください!!
業者についてはしっかりと調査すれば、信用できる業者か、信用できない業者かわかります。
できるだけ、時間をかけ、調べ信頼できる業者に施工依頼をしましょう。
その様なことが無いように、前もって、支払い条件の確認や、本当に信用できる業者か調査をしましょう。
業者を調査しましょう
太陽光業者に騙されたなど、怪しい噂を聞くこともあります。その様なことが無いように事前に調べましょう。
①インターネットで検索し、怪しい噂がないか確認する
インターネットで、会社名や社長名で検索してみて、怪しいうわさが無いか確認してみてください。
Yahooの掲示板や、価格ドットコム、FBグループ(太陽光発電ムラ)などを検索してみて少しでも、怪しい噂があれば、そこから購入することはやめましょう。
②法人として登記しているか確認する
実際に会社が存在しているのか、公表している情報と差異がないか、法人名や株主、事業内容や所在が頻繁に変わっていないかを確認するだけでもリスクを大幅に軽減する事が出来ます。
調査には335円のお金が必要です。
多くの方は、何千万円も出して太陽光発電所を購入されます。何千万円も出して倒産や騙されることを考えれば、335円払って調べた方が安心でお得です。ぜひ購入前に調べて、信用できる会社か判断しましょう。
③帝国データバンクで与信調査
会社同士の取引で、本当に取引しても大丈夫な会社か調べる場合、有料になりますが、一般的に帝国データバンクに依頼します。その際、依頼者の代わりに取引会社の信用を調査してもらうことができます。
帝国データバンク インターネット企業情報サービス COSMOSNET
④実際に業者と会う
業者と接点を増やすことによって、業者の変化を把握することができます。
付き合いのある施工業者さんから伺った話ですが、ある業者と会うたびに、どうしたのかな?という変化があり、最後にはその業者は潰れてしまったそうです。
- 以前は自社所有の車だったが、いつの間にかレンタル車になっていた。
- 以前は施工現場では、昔からの職人さんが働いていたが、いつの間にかバイトのお姉さんばかりになっていた。
このように、何度か足を運ぶことによって業者の変化が手に取るようにわかります。
実際に現場や業者に足を運び、訪問するなども、どのような業者か判断する材料となります。
これらの、方法で購入前はぜひ調査し、信用できる業者か判断しましょう。
こちらの記事も参考にしましょう!
支払い条件を確認しましょう
まずは、支払い条件についてですが、通常は以下のようなタイミングに分けて支払う事になります。
- 契約時
- パネル等部材発注
- 工事開始
- 引渡し&売電開始時
できるだけ、前金ですべて金額を収めて、設置工事中に業者が倒産してしまったということを避けるためにも支払いは、上記のタイミングに分けて分割で支払う事をお勧めします。
2-6 実際に太陽光発電所所有者にヒアリングしたデメリット対策
実際に太陽光発電所を所有している方数名に、聞いたデメリットですが、こちらも解決方法あります。
・太陽光発電所は現金化がしづらい
・家のローンが組みづらくなる
・近所から孤立してしまう
・天気が気になって仕方がない
それぞれ解説していきます。
●太陽光発電所は現金化がしづらい
太陽光発電所はそのような中古物件市場が少しずつできてきています。
当社にも、中古案件を販売してくれないか?という依頼をいただくようになってきました。
いただいた案件に関しては当社で査定したうえで、お客様とご相談し販売価格を設定いたします。
太陽光発電所の現金化をお考えの方はご連絡ください。
お問い合わせは以下をクリックしてください。
●家のローンが組みづらくなる
家のローンは組みづらくなりますが、発電所を所有してから2,3年たてば実績があるので問題なく
家のローンも借りることができます。
●近所から孤立してしまう
近隣住民の方々、施工前には太陽光発電所を設置することを説明し、十分理解してもらったうえで設置を進めましょう。
太陽光発電所の近隣住民の方々に十分に理解していただくことができた例もあります。
太陽光発電所の近隣住民の方に、何度かお会いしていくうちに、十分な理解を示してくださるようになり、もしもの時は任せなさいということになりました。
そして、その時のための対応マニュアルを預けられ、実際にトラブルが起きた時に対応していただいたという事例もあります。
●天気が気になって仕方がない
対策としては監視装置をつけることです。
何かあればすぐに緊急メールが飛んできますし、その都度発電量も見ることができます。
これを発電所に導入することで、そんなに気にならずに仕事も捗るようになったそうです。
3 まとめ
これまで、6つのデメリットとその解決方法について説明してきました。
1.初期導入に高額な費用がかかるのではというデメリット
→ 分離発注で初期導入費を下げ、融資により自己資金を少なくし設置する。
2.天候に左右され発電量が不安定になるのではというデメリット
→ NEDOの日射量データーを利用したシミュレーションを行い、20年間の収支表を作成する。
3.太陽光パネルの故障、パワコン、経年劣化に対するデメリット
→ 何年保証が付くか確認し、何か起きた場合に備え監視装置を付ける。
4.災害 (火災、落雷、雹、大雪、水災など)に対するデメリット
→ 必ず保険に入る。
5.業者が工事の途中で倒産しないか、あるいは詐欺ではないかというデメリット
→ 業者についてしっかりと調査し、支払い条件も一括ではなく分割払いにする。
6.実際に太陽光発電所所有者にヒアリングしたデメリット
→ それぞれ対策がありますがそれほど難しくないということがわかりましたね。
ここまで読めば、不安がなくなりましたね。
これらの6つのデメリットも、しっかりとした対策をとることで、できるだけリスクを抑え、太陽光発電所を所有することが可能になるということがわかりました。
それでは、事業計画書を作成し、堂々とした態度で融資先に相談してきましょう!
事業計画書など融資に関してはこちらの記事を参考にしてみてください。